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米Appleは3月2日、同社の人気携帯電話iPhoneに関連する20件の特許を侵害したとして、台湾の携帯電話メーカーHTC社を米デラウェア地方裁判所とアメリカ国際貿易委員会(ITC)の両方に提訴したと発表した。
発表文によると、iPhoneの使い勝手の工夫(ユーザーインターフェース)や、基本設計思想(アーキテクチャ)、ハードウェア関連の特許を侵害したという。
発表文には、Googleや同社の携帯電話向け基本ソフト(OS)Androidに関する記述はないが、米TechCrunchによると、訴状にはHTC製のAndroidケータイの名前がすべて列記されており、最大のAndroidケータイメーカーであるHTCを提訴することで間接的にGoogleに対して宣戦布告したものをみられる。
Appleの発表文は、「競合社がわれわれの特許を盗むのをだまって見過ごさないことに決めた」というスティーブ・ジョブズのコメントが紹介されている。
Googleが1月に発売したAndroidケータイのNexus OneもHTCが製造を担当した。Nexus Oneは非常に好評で、iPhoneキラーと形容されることもある。米国での報道やブログの書き込みを見ると、Nexus Oneの登場を脅威に感じたAppleが提訴に踏み切ったという分析が目立つ。
ではなぜAppleは直接Googleを提訴しなかったのだろうか。
GoogleとAppleの関係は非常に微妙で、iPhone上で人気のYouTubeはGoogle傘下のサービスだし、iPhoneの公式地図アプリはGoogleマップ。これらGoogle提供のサービスが利用できなくなると、現時点ではiPhoneの魅力が大幅に減少する。
パートナー企業でもあるGoogleに直接喧嘩を売るわけにはいかないので、Googleの仲間に喧嘩を売ることで、Googleに対して「これ以上、挑発すると全面戦争になるぞ」というメッセージを送りたかったのではないだろうか。
【関連記事】Tech Wave : JobsはSchmidtが嫌い?=AppleとGoogleの対立関係の経緯
【追記】
TechCrunchのGoogleがAppleの訴訟闘技場で身内のHTCの味方につくという記事によるとGoogleの広報から次のようなメールが寄せられたそうだ。
弊社はこの訴訟の当事者ではない。しかしながら弊社は、Androidオペレーティングシステムとその開発を支えたパートナーたちを支援し擁護する立場にある
あーこれは本格的な対立関係に発展しそうだなあ。