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米Microsoftの新規プロジェクト研究チームのブログは、企業向けのTwitter風プログラムを実験中であることを明らかにした。同社の一部社員がこのプログラムを実験的に使用したところ、情報共有や生産性の向上に大きな成果が確認されたとしている。これまでの研究プロジェクトの中で最も好評だったようで、商用化される可能性が高そうだ。
同社公認ブログMicrosoft Office Labsによると、同社研究チームはマイクロブログ・プログラム「Office Talk」を開発、現時点ではまだ実験段階なので見た目や機能はTwitterに非常に近いが、ビジネス用途のプログラムなのでセキュリティーに注力されているほか、今後はいろいろな機能を搭載していきたいとしている。またこれまでに1万人以上の同社社員が実験的に利用、非常に好評なことから一部取引先を交えての実験も開始しているようだ。
以前にもSalesforce.comが企業向けのFacebook的サービスを開始したというニュースを取り上げたことがあるが、こうしたTwitterやFacebookといったソーシャルメディアが企業間で普及するのは時間の問題だと思う。Twitterを使用したことのない人からみればTwitterは単なる遊びにしか見えず、企業によっては就業時間中の利用を禁止しているところもあるようだ。しかし実際に利用している人の間では、ビジネスに非常に有益であるという意見が聞かれるようになってきている。
わたし自身もTwitterを通じてニュースなどの情報を得る機会が増えた。使ってみて思うのは、特に通勤途中にビジネスマンがiPhoneなどの携帯電話を使ってニュースなどの情報収集をする際に重要なニュースをTwitterを使って流しているようで、午前9時前には有益な情報が非常に多く行き来しているようにみえる。
またわたし自身、記事の執筆中に疑問点があればTwitter上で質問を投げかけるようにしている。非常にありがたいことに、ほとんど瞬時に答えが返ってくるということが何度かあった。まただれかと「話をしてみたい」とつぶやくことで、実際にその人との会合が実現したこともある。それにTwitterを通じてつながっていると久しぶりに再会した場合でも「久しぶり」という感覚がなく、まるで昨日も一緒に酒を飲んだような気安さで会話を始めることができる。人間関係の維持にも非常に役立っているように思う。
知人のあるビジネスマンは「取引先の人をフォローしていると、その人がどのような課題を抱えているのか漠然と把握できて、非常にタイムリーな提案が可能になった」と語っている。
ソーシャルメディアはB to C向けのサービスだと一般的に思われているが、本当はB to Bの環境でのほうが有益なのではないだろうか。突然ビジネスマン向けにソーシャルメディアのツールを提供してもまったく普及しないだろうが、いったんTwitterでの有益性を理解したビジネスマンの間では普及する可能性はある。そういう意味でB to B向けソーシャルメディアのサービス普及の土壌ができつつあるわけで、今後B to B向けソーシャルメディア・サービスがいろいろと登場してくるかもしれない。
そして日本のビジネスマンの情報ハブとなるようなB to B向けソーシャルメディアの普及に成功したところが、オフラインで日本経済新聞が確立したような地位を、オンライン上で確立するようになるのだと思う。情報がそのソーシャルメディアに集中するようになるだろう。広告という情報も、だ。(関連記事:日経の電子新聞は成功するか失敗するか)
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