モバゲータウンの前に立ちはだかるAppleゲームセンター【湯川】

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 昨年秋にソーシャルゲームに注力して以来、PVの急増が続くモバゲータウン。そのモバゲータウンの次の目標は世界展開だ。中国語圏、英語圏でモバイルSNSをそれぞれ運営し、技術仕様を統一。そうすることで、1つのソーシャルゲームを世界で同時に展開できる環境を構築し、世界一のモバイル・ソーシャルメディアになる・・・。モバイルSNSで世界に先行する日本市場の中でも今最も元気なモバゲータウンなら、十分に可能性のある話だ。

 ところがそこに強敵が現れた。Appleである。AppleがiPhoneの次期OSでソーシャルゲームのプラットフォーム事業に参入することを明らかにしたのだ。


iPhone OS4.0の発表会では、Appleのソーシャルゲーム・プラットフォーム「Game Center」については簡単に説明されただけだった。

 具体的には、発表があったのは、ゲームをするために友人を招待できる機能、自分と同じレベルのプレーヤーをそのときにオンライン状態にある世界中のユーザーの中から探してくる機能、自分のスキルを友人や、世界中のプレーヤーと比較できる機能、ゲームの中でどのステージにまで進んだのかを友人と比較できる機能、の4つを搭載すること。iPhone OS4にプレビューとして搭載され、年内にはすべてのiPhoneユーザーが利用できるようになるということ。それぐらいしか正式に発表されていない。

 さてモバゲータウンはどう出るのか。

 正面から衝突するのだろうか。iPhoneのGame Centerよりも多くの機能をもたせGame Center上の1つのコミュニティを目指すという戦略もあるかもしれない。

 そんなことをしてもAppleに勝てるはずがないー。そう思う読者もいらっしゃるかもしれない。

 僕はまだそれは分からないと考えている。というのは、ソーシャルメディア時代において勝つのはユーザーに近いプレーヤーだからだ。ユーザーが大事にするコミュニティを持つプレーヤーが勝つのだ。一番大事な人間関係を含むコミュニティを持つプレーヤーが勝つのである。

 Appleはそうした人間関係を含むコミュニティを持っていない。ソーシャルメディアを持っていない。それがAppleのアキレス腱である。たとえAppleであってもFacebookやTwitterには勝てない。iPhoneがFacebook、Twitterの搭載を拒否し、Androidが受け入れれば、4億人といわれるFacebookのユーザー、1億人といわれるTwitterのユーザーの多くはAndroidに流れることだろう。Flashには勝てたとしても、ソーシャルメディアを敵にまわして勝てる企業などない。

 Appleもそのことは分かっている。なのでGame Centerを通じて自前のソーシャルメディアを持とうとしているのだと思う。

 AppleがGame Centerを通じて自前のソーシャルメディアを持つ前に、モバゲータウンが中国語、英語圏でゲームを核にしたソーシャルメディアを確立することができるかどうか。勝負はそこにかかっているように思う。

 そのためにまずはモバゲータウンをスマートフォンに載せることが必要ではないかと思うのだけれど。

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