大学生からの寄稿を募集します【湯川】

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[読了時間:3分]
「現在のTechWaveは価値観が私たちの世代とはややズレているのではないでしょうか」ー。こんな挑発的なメールをもらって掲載した小俣剛貴くん、そして「SNSはリアルな人間関係が核」と主張して物議を醸し出した水谷翔くん。大学生ブロガーはどちらも大反響を呼びました。

 でもTechWaveは、大学生などのデジタルネイティブと感覚が本当にずれているのだろうか。まあ僕なんかは超オールドタイマーなんで、ずれていても仕方がないんだけどw。

 英語圏では、デジタルネイティブとネットのオールドタイマーの感覚の違いは、大きなテーマになっています。ドン・タブスコット氏が書いたデジタルネイティブが世界を変えるという本はベストセラーになっている。

 でも日本ではデジタルネイティブとその上の世代との感覚の違いはそれほど大きなテーマになっていない。ネット上の言論はまだオールドタイマーが中心のような気がします。

 とはいうものの、われわれオールドタイマーが気づいていない世界が確実に広がりつつあるのも事実。どっこい、mixiは伸びていた【湯川】 : TechWaveという記事はRTが1000を越えています。Tweetを読むと「mixiが20代前半のユーザーに支持されているということを全然知らなかった」という意見が圧倒的に多かったです。多くの読者が自分の知らないデジタルネイティブの世界が広がっていた事実に驚愕していたわけです。

 月間60億ページビューを誇るケータイ・ブログサービス”DECOLOG”のストーリー前編 【三橋ゆか里】 : TechWaveという記事も前半、後半を合わせると700以上のRTがありました。反応の多くは「こんな大きなサービスがあるとはまったく知らなかった」というものでした。

 水谷くんの「SNSはリアルな人間関係が核」という主張に対しても、オールドタイマーからは批判の声が強かったのですが、中には「10代にとっては納得できる内容なのかな、と思ったり。リアルとプロフの世界では、クローズドな人間関係を熟成させることに主眼が置かれているように思う」「個人的にはわかる気がする。私はリアルに固執するやつなのかも。。。」と支持する意見が見られました。

 僕は未来の方向性としてオンラインの人間関係とオフラインの人間関係が1つになって、すべてをひっくるめてよりリアルな人間関係をSNSにまとめる方向へ進む、と思っているんですが、デジタルネイティブにとっては今こそがオールドタイマーの言う未来なのかもしれない。そう思っています。


 小俣くんはメールでさらにこう言っています。

一般には私たちの世代は「86世代」と呼ばれ、「ケータイで卒論を書く」と言われるようにめまぐるしいメディアの変化に対応することが他の世代よりも早く、またネットリテラシーが高いと言われています。
言うなれば私たちの世代は以前の世代に比べ、ケータイを中心としたメディアがライフスタイルの中により自然に組み込まれており、それによるデジタル感覚の違い、それを基とする価値観の違いなどが
世の中に大きな変化を生み出しています。

 本当にそうなのか。もっと多くの大学生の意見を聞いてみたいと思いました。ということで、我こそはと思う大学生のみなさんは、どしどし寄稿してください。

 ブログが普及し始めたころ、ブロガーというニューカマーに対して怒りをぶつけるネットのオールドタイマーがいました。そのオールドタイマーの一人に「湯川さんは記者として、あんな中途半端な記事を書く奴らがジャーナリストのように振舞うことに腹が立たないのか」と言われたことがあります。僕も記者生活20年以上やってきていましたから、表記や構成、事実関係などで、揚げ足を取ろうと思えばいくらでも取れそうでした。でも「ニュース記事の書き方を教えてほしい」と言ってくる人以外の人に、そんなことをしても仕方がないと思います。ブロガーはそれぞれの人生の経験からくるかけがえのないコンテンツを発信していました。そこから学ぶほうがより重要だと思ったわけです。

 今、僕はデジタルネイティブに対しても同様の気持ちです。社会人経験のない大学生に意見を言おうと思えばいくらでも言えますが、時代の変化は社会に均等に訪れるものではなく、ます若い層に現れます。社会の変化をつかんでいたいと思う人間であれば、デジタルネイティブに対してまずは自分のほうから謙虚に学ぶ姿勢を持つべきではないかと思っています。

 反論がだめだと言っているわけではありません。大いに結構です。今回の佐々木俊尚さんの「バーチャルの人間関係とリアルの人間関係が融解しつつあるのであって、リアルに固執するのは変」というような建設的な批判は大歓迎です。

 反対意見が出る中で、読者一人一人が自分なりの「真実」を見つけていく。そのために意見の多様性を受け入れると同時に、前向きな議論になるように緩やかなガイディングを行う。それが双方向性が特徴のオンラインメディアの目指すべき方向だと思います。非の打ち所がない完璧な記事を出そうとする従来型メディアにとって、記事は「終点」です。インターネットのメディアにとって記事は反対に「始点」であるべきだと思っています。メディアの形が変わろうとしているわけです。そしてTechWaveは率先して、新しい形を模索していきたいと思います。多くの人に違和感を与えるでしょうし、反発されるかもしれません。でも批判を甘んじて受けるつもりで前進しようと思っています。

 最後に今回のプチ炎上を受けたある人のTweetを紹介したいと思います。

「様々な方たちの意見が集まることで理解を深める良いキッカケになりました。学生さんとしては反響が大きかっただけに心境複雑かもしれませんが、自分はこの機会を与えてくれたこの記事にすごく感謝しています」

 こういう人が一人いただけでも、水谷くんの原稿を出してよかったと思っています。

【追記】「大学生以外のデジタルネイティブも」というご提案をTwitter経由でいただきました。そうですね。うっかりしていました。ごめんなさい。ぜひ大学生以外のデジタルネイティブの方もどしどし寄稿してください。

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