シェアって単純なもんじゃなさそうだから、整理して考えてみる(追補)【松村大貴】

寄稿

[読了時間:2分]

先日、私のFacebook上でよく目についた一枚のSlideshare。若い人を中心に多くのLike!が付いていました。「整理」そのものは本記事にも貼ったSlideを見て頂くとして、私の疑問に答える形で、その背景や動機を補足説明してくれました。(本田)

松村大貴
(@d_ringo)

 TechWave読者のみなさま初めまして、松村大貴と申します。

 Facebookやカーシェア、ルームシェアが一般化してきたのに伴って、今年は「シェア」を特集にした雑誌を見かけることが多くなったように思えます。そんな「シェア」、いくつもの種類があって少し複雑に感じたので、整理して分類し、スライドにまとめてみました。

要点をまとめると
・シェアは消費の新しいカタチ、というわけではない。
・これまでに無いシェアを実現すれば、大きなことが成し遂げられる。
の2点です。

それでは、どうぞ。

以下、スライドへの補足です。

何に「ピンと来ない」のか (Slide4)

 僕が(そしてきっと僕ら世代が)違和感を覚えているのが、シェア≒スマート消費と語られることです。確かにUNIQLOはもうダサくありませんし、みんな着ています。クルマを持つ人も減りました。でもそれはシェアとは関係ありません。

 シェアする世代と上の世代の違いは資金力や所有欲の差では無く、「これまでは”誰かの資産”だったものを、無償で抵抗なく提供できるかどうか」にあると思います。その明確な理由は分かりません。ハードウェアよりソフトウェアの時代になったからかもしれませんし、カウンターカルチャーの様に”大人にはできないことを僕らは簡単にやってのけること”を実は楽しんでいるのかもしれません。

仕組みとコミュニティのデザイン(Slide28-31)

 これはシェアに限った話ではありません。これまでは一部の人だけが行なってきたことをメジャーにするには、多くの人の気持ちを動かすための仕組みとコミュニティのデザインが必要です。仕組みのデザインとは「あ、それ、出来るんだ。」と見せることで、コミュニティのデザインとは「あ、それ、やっちゃっていいんだ。」と思わせることです。

 例えばWikipediaは「信頼されるフリーな百科事典を――それも、質も量も史上最大の百科事典を創り上げること」を目的に誕生し、世界中のあらゆる人を編集者にするという方法で実現しようとしています。Wikiシステムを採用することで誰もが編集できるようにし、質を保つためにガイドラインや修正システムがあります。これが仕組みのデザインです。

 そして、これだけ多くの記事を無報酬で編集させることに成功してきた最強のコミュニティデザインは、きっとこの記事内で語れるような単純なものでは無いでしょう。そこら辺はWikipedia(http://ja.wikipedia.org/wiki/ウィキペディア)をご参照ください。

 gifteeはTwitterなどでちょっとしたプレゼントを贈るためのサービスですね。僕は大好きです。会ったことがなくても、直接渡しに行かなくてもプレゼントを贈れるシステム(ビールも奢れちゃうんです)。そしてきっと裏側で頑張っているお店との交渉によって仕組みをデザイン。つい応援したくなってしまう雰囲気は、ホッコリする映像や関わっている人たちの思い、他のユーザーのプレゼントがタイムライン上で見えることなどから醸成されているのでしょう。

右下(知識やアイディア×喜び・満足感)のシェアを伸ばそう(Slide19-26)

 スライドに書いているように、僕の主張は「知識やアイディアや経験を惜しみなくシェアして、大きな事を成し遂げていこう。個人の儲けのためじゃなくてね。」ということです。

  • 自分のアイディアを誰かに先に実現されちゃっても気にしない。アイディアは頭の中にあるだけじゃ何の価値も無いんだし、働かずして自分の望んでいたことが世界に実現されるわけだし。
  • もし、知識や経験をポジティブな目的のために集めて世界に大きなプラスの変化を与えられたら、きっとお金なんかよりずっと嬉しい瞬間が待っているはず。

こんな考えに共感してくださった方はどのくらいいらっしゃるでしょうか。

 QuoraやStack Overflowは、この新たなシェアを実現させているサービスだと思います(目的が同じかは分かりませんが)。Q&Aサービスはこれまでにも多く存在しましたが、経験や知識の豊富なプロフェッショナルたちが、有料の講演会や書籍でしか聞けなかったような貴重な話を惜しみなく聞かせてくれるのが一番の違いです。人脈をシェアするLinkedInのように、経験やスキルといった無形の資産(もしかしたら美貌も?)を共有していくサービスが今後も登場していくかしれませんね。

 そして、実は僕も友人と共にこの夢を実現させるためのサービスを早速立ち上げました。ImproveWorldという、議論をするためのWebサービスです。宣伝も入ってしまいますが、少しだけお付き合いください。http://improveworld.me

ImproveWorld – “世界をより良くするため”にアイディアをシェアしよう

img1 ImproveWorldはFacebookのアカウントを使い実名で議論をするためのWebサービスです。TwitterやFacebookで意見を発信する方も増えましたが、議論するのに最適とは言えません。Twitterは文字数が足らず真意を伝えきる事ができないこともありますし、議論の流れを追うことが難しいです。Facebookはスレッド形式ですが、コメントを検索して見つけることが出来ません。

 今年は特に「自分たちの未来について自分たちでもっと考えて話し合いたい」「言いたいことがいっぱいある」と感じる人が多い年だったと思います。”議論をしたいのに、その場所がない”という状態なのではないでしょうか。

 ImproveWorldは、そんな場所となるためにいくつかの仕組みを作りました。

img2 「経済・福祉・教育・地域・外交・環境… といったカテゴリー」の中からあなたの関心のあるものを選び、他の人の意見に「賛成/反対ボタン」を押したり、「あなたの意見や質問を投稿」してください。面白い考えを持っている!と思ったユーザーは「フォロー」して更新を追うことも出来ます。「COP17・英語教育… といったタグ」を付けることで、より細かくトピックを分類し見つけやすくしたり、意見を簡単にSNS上の友人へ投げかけたりすることもできます。

 ImproveWorldはβ版としてテスト公開を行なっています。招待制としていましたが、現在はFacebookのアカウントがあればどなたでも参加できるようにしてあります。早速、「アイディアや知識をシェアして、世界をより良く変えていこう」というトピックを作りました。ぜひ、この機会にImproveWorldに参加して、あなたの意見や感想を投稿してみてください。http://improveworld.me/topic/11

おわりに

 ツッコミどころも多くあったかと思いますが、最後まで読んでいただけて本当に嬉しいです。そして、よろしければご指摘やご感想をTwitter等で教えてくださるととってもハッピーです。ありがとうございました!

著者プロフィール:松村大貴(@d_ringo)

慶應義塾大学法学部政治学科4年
椎名林檎とBeatlesが大好き。毎年の文化庁メディア芸術祭が超楽しみ。
ブログもよろしくお願いします。http://mattsun.type-c.com/

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