Startup Asia Singapore 2013の所感 【CAVジャカルタ代表 鈴木隆宏 @takabos】@maskin

Indonesia, News


[読了時間: 2分]

編集チョより:シンガポールのスタートアップイベント
新生TechWaveの寄稿者、サイバーエージェントベンチャーズ(CAV)のジャカルタ事務所代表 鈴木隆宏さんが「Startup Asia Singapore 2013」についてレポートしてくれました。

Startup Asia Singapore 2013の所感

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 4月4日〜5日の2日間、アジア各国からスタートアップ、起業家、投資家(投資家に限って言えばアジア以外の欧米からも来ていた)が一堂に集まるイベントStartup Asia Singapore 2013に参加して来た。

 弊社は、東南アジアを中心としたスタートアップのエコシステム構築に貢献したいと言う想いから本イベントに協賛している。

 本イベントは他の都市での開催を入れると2012年に Singapore,そして私も登壇機会があったJakarta, ハッカソンイベントを行ったBandungを含めると通算4回目となる。

 なお、Singapore での開催は、昨年に引き続き2回目となる。昨年の会場とは場所を変え、DEMO Asia が開催されたことでも知られる、シンガポールの政府系施設 Biopolis に場所を移しての開催となった。

 イベントは展示ブース、キーノートスピーチ、パネルディスカッション、そして、ピッチ・セッション(Startup Arena)の構成である 。

 全ての回に私は参加しているが昨年のSingaporeでのイベントと比較してどうだったのか?を中心に話しを進めて行きたいと思う。


 まず会場が昨年以上に広く、来場者数、そして何より展示ブースに出展しているスタートアップの数が倍くらいになったように感じる。

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 ブース出展しているスタートアップも多岐に渡り、日本、中国、韓国、東南アジアに限らず西は、イスラエル、インドのスタートアップもあり昨年以上に様々な国から集まって来ている。

 昨年のほとんどはシンガポールのスタートアップが中心で、日本、インドネシアの会社が多かったのとは対照的だ。

 どのようなサービスが出展されていたかと言うとユーザー向けのサービス、業務アプリ、トラッキングツール、ゲーム、決済、写真共有系のサービスと多岐に渡り各国のスタートアップの状況を感じられる面白い機会であった。

 一つ一つのサービスに言及する事はこの場ではしないが、このような場に出展しているスタートアップはグローバルを見据えたサービスを開発しており、正直、日本のスタートアップ以上に始めからグローバルを念頭にサービスを考えているように感じた。

※一方でEコマースやバーティカルメディア等の大きなビジネスドメインが自国にまだまだ大きなチャンスがあるのに何故、そのようなビジネスに挑戦しないのか?と言う疑問もこのようなイベントに行くと常に疑問として付き纏っている。

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 続いてメインの一つでもキーノートスピーチ、パネルディスカッションに話しを移したい。

 これについては昨年との大きな違いが一つあった。

 以前までは、アジアでビジネスを展開している大手インターネット企業からのスピーカーが多かったが今回は、圧倒的に東南アジアのそれぞれの国で頑張るスタートアップからのスピーカーが増えたように思うのだ。

 個人的には、大手企業の当たり障りのない話しを聞くよりも、各国で頑張るちょっと先に成功しつつあるスタートアップの話しを聞く機会の方が会場に来場しているスタートアップにとっても良い刺激になったように思う。

 また昨年は、ほとんど触れる事の無かったタイ、ベトナムのインターネット市場にも触れており、シンガポール、インドネシアだけではなく東南アジア全体への興味関心が高まっているように感じた。


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 ピッチ・セッション(Startup Arena)は、Sdの池田さんが詳細にまとめているのコチラ(http://jp.startup-dating.com/2013/04/startup-asia-singapore-2013)を確認頂きたい。

イベント全体を通じて…

 今回のイベントを通じて、東南アジアのインターネット市場への注目の高まりは勿論だが、
私個人は以下のテーマを強く意識させられた。

・ローカル戦略か?リージョナル戦略か?

 弊社北川が以前ブログ(http://www.cyberagentventures.com/nobuaki_kitagawa/local-or-regional/)に書いているが、

 この考え方は、東南アジアの各国を独立した個別市場として狙うのがローカル戦略で、複数国を跨いだ東南アジアを一つのマーケットとして狙うのがリージョナル戦略となる。

 以前までは、リージョナル戦略をとるのが大手インターネット企業、ローカル戦略をとるのが各国のスタートアップと言う印象ではあったが各国のスタートアップも始めからグローバルを見据え、リージョナル戦略を意識し始めている事を強く感じた。

 とは言え事業の本質はローカルだと考えているのでこのトレンドがどのように動いて行くかを注視して行きたい。

・東南アジアのエコシステムの創造

 日頃から想う所ではあるが、やはりイベントを通じて様々なスタートアップ、起業家、投資家と話しをする中で東南アジアのエコシステム、特にシードマネーはエンジェル投資家やアクセラレーターが存在しているが、それ以降の資金を提供する投資家/VCの存在の欠如、Exit環境の未整備と言った課題を抱えている事をより強く想わされた。

 私たちがいきなりエコシステムを創造出来る訳ではないが、少なくとも各国への支援、投資先の成長を通じて少しずつでも投資家の注目を集めたり、 Exitパスを創り、さらなる起業・投資へと繋がるポジティブなサイクルを産み出すことに貢献しなければならないと強く想う。

 半年、1年のサイクルで大きく市場環境が変化、成長している東南アジア。こういったイベントを機に今、置かれている環境を冷静に見る良い機会となった。

【関連URL】
・今、何が起こっている?インドネシアの2013年インターネット市場予測 【CAVジャカルタ代表 鈴木隆宏 @takabos】@maskin
http://techwave.jp/archives/51780858.html
・インドネシアの大学生のインターネット利用実態 【CAVジャカルタ代表 鈴木隆宏 @takabos】@maskin
http://techwave.jp/archives/51779067.html
・ローカルの懐に入り込む投資家ーCAVインドネシア鈴木隆宏氏【本田】
http://techwave.jp/archives/51730693.html

蛇足:大切な視点 -Hiro’s eye
takahirosuzuki (Photo:Masahiro Honda)
この1~2年で急速にアジア全般、特に東南アジアのインターネット市場への注目の高まりを感じるイベントでした。

また各国のスタートアップのピッチやブースを見て回っても、レベルがかなり高くなって来ており、これからの成長が非常に楽しみだ。

東南アジアを自身の事業/サービスのマーケットと捉えられている方は、百聞は一見に如かず、多くのイベントが開催されているので一度、足を運んでみる事をおススメします。自分の目で、耳で、肌で東南アジアの勢いを感じてみてください。

著者プロフィール:CAVジャカルタ事務所代表 鈴木隆宏
経歴(株)サイバーエージェント入社後、(株)サイバー・バズの立上げに参画。メディア事業の立上げや営業職として新規顧客の開拓に携わる。その後、(株)CyberXにてモバイルソーシャルアプリの立上げおよびマネジメント業務に従事し、高収益事業への成長に貢献しMVPを受賞。2011年6月より、(株)サイバーエージェント・ベンチャーズにて、国内ベンチャー企業の投資活動及び経営支援業務に携わる。 2011年10月より、インドネシアにてベンチャー企業への投資活動及び経営支援業務に従事。早稲田大学スポーツ科学部卒。CAVのオウンドメディア「Rising-Asia」でも執筆中。

Twitter: https://twitter.com/takabos
Blog: http://ameblo.jp/taka-bos/

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Editor In Chief at TechWave.jp
1990年代初頭からソフトからハードまで50以上のスタートアップ立ち上げを国内外で経験。平行して雑誌ライターとして疾走。シリコンバレーでガレージベンチャーに参画後は、国内でネットエイジを筆頭にスタートアップに多数関与。ブログやSNSの国内啓蒙、ソニーの社内イノベーション事業など関与。通信キャリアのニュースポータルの立ち上げ期の編集デスクとして数億PV事業に育てた後、TechWaveにジョイン。世界最大のグローバルIT系メディアであるスペインの「Softonic」の元日本編集長
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