自立したiPhoneが360°回転してパノラマ写真を撮ってくれるアプリTwister【@Naruki】

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[読了時間5分]

【シリコンバレー】300以上のスタートアップの集まるシードアクセラレータPlug and Playに入居するJadoos。彼らが3月10日に日本を初め全世界でリリースしたフォトアプリTwisterを取材した。

Twisterとは?

まずは簡単な動画をどうぞ。(25sec)

ご覧の通り、Twisterは自分で360°回転してパノラマ写真を撮ることができる。iPhoneのバイブレーションを自動最適化し、机や床の表面に対応して自動回転を可能にしている。

撮ったパノラマを見るには、スワイプするかiPhoneを持ってぐるりと回ればよい。まるでその場にいるように、臨場感のあるパノラマが見える。

この360°回転するという点、実際に試してみた。

特長として

・被写体が動いていてもブレない
・処理時間が短い

が挙げられる。

例えば以下のように、動いている人もブレずに撮ることができる。

http://gettwister.com/imOvW8VJ1PwE

(写っているのはCTOのLukas)

例えば人がいっぱいのビーチでパノラマ写真を撮るとしよう。どんなにはしゃいで走り回っても、Twisterなら全くブレずに撮影することができるのだ。

なお、撮った写真は、上記のようにリンクを使って誰とでも共有できる。CEOによると、メールボックスが写真でいっぱいにならないようにリンク機能をつけたという。

この他にも、Twisterには様々な機能がつまっている。

・消去・ズームもワンタッチ

手を滑らせるだけでファイルを選べる。

・写真のシェアは簡単

easy share

 

写真をスワイプして「Share」ボタンを押すと、上図右のシェアボタンに進める。

今まで写真を撮った後、どうシェアしていただろう?Facebookにアップし、アカウントのない人には別にメールするなど、手間がかかっていたと思う。

このシェアボタンなら、Facebook、twitter、gmailなど相手に合わせた手段で共有できる。

撮影から共有までの流れを簡単に、1つの場所で実現したのがTwisterだ。

開発者について

シリコンバレーのシードアクセラレータ施設、Plug and Play。300を超える起業家たちを抱えるこの場所で、TwisterのCEO、CTOの取材を行った。

interview 2nd day

(左から東、Afrus、Lukas)

CEO:Afrus Tavakoli (イラン系ドイツ人)
CTO: Lukas Rosenstock(ドイツ人)

CEOはプロダクトデザイン、プロダクト戦略も考える。この製品では他に5名が関わっているという。

3月10日にApple Storeに出し、3日で14,000人のインストールを得た。今は155カ国64言語でリリースされている。Facebookの投稿での閲覧は640,000人を超えた。

どんなユーザーがいるか?例えばオンラインで出店する人が製品を360°から見られるよう、パノラマ撮影することがある。また、モデルが自分の姿を前からも横からも見せるのに使える。

Twisterの名前の由来は”twist”(ツイスト)つまり回転する、ひねるという言葉から来ている。自動回転のアイディアはCEOのAfrusが出し、「360°からアイディアを出した」という。

・コンセプト

コアアイディアは「撮影から共有までの全ての流れを簡単にする」こと。CEOの生の声を借りると

”Simplifying the whole photography and sharing process”

ということだ。

「撮影から共有までの全ての流れ」は4つに分類できる。

撮影・加工・整理・共有だ。

加工とは、フィルターをかけたり回転させたりして写真に手を加えることだ。整理とは、どの写真を誰に送るのか分類することや、アルバムに入れることなどを指す。

この4つがどのように「簡単に」なっているか?CEOが強調するのは「共有」の部分だ。写真を撮った後、Facebook・メール・Twisterの非登録者に関わらず、簡単に共有できるのがキーだという。例えば、CEOが取材で撮影してくれた写真は、記者のgmailに

「私がシェアした写真をチェックしてください:
http://gettwister.com/imOvW8VJ1PwE

として送られてきた。

しかし、写真の共有ならFacebookでプライバシー設定を変え、限定した友人にだけ写真を送れば良いのではないか?CEOの答えは「家族や親戚などの親しい人でFacebookに登録していない人もいる」。

大切なのは、相手がどんな連絡手段を持っているかを気にせず、大切な人とだけ写真が共有できることだ。その解決案は“Private cloud to everybody”(あなただけのクラウドを全ての人に)だとAfrusは言う。

・「まだファーストステップにすぎない」

Afrus(CEO)とLukas(CTO)の開発への姿勢を聞いた。製品をよくし続けたい、という姿勢がひしひしと伝わってきた。(以下、AfrusをA、LukasをLと略す)

東「この製品に満足ですか?」

A「100%満足ではない、だからこそもっと良くするために動いている。まだファーストステップだと思う。まだまだ追加したい機能もある。だから、フィードバックを得るためにApple Storeに出し、多くの言語(64ヶ国語)でリリースした。」

東「開発するモチベーションは何ですか?」

L「ユーザーからよいフィードバックをもらい、素晴らしいプロダクトを作ることだ。起業家としてもっとプロダクトを良くしたいと思っていて、それらをどう向上させていくかを考えている。僕らはまだファーストステップにいる。」

A「月曜日にプロダクトをApple Storeで出した。フィードバックを受けて、機能を直したり取り除いたりして今日(*木曜)、新しいバージョンを出した。
翻訳も改善している。例えばユーザーが翻訳された日本語を見て変だと思えば、自分で直すことができる。そしてシステムに反映される。(*「翻訳の向上」欄があり、ユーザーが気になった翻訳を直すことができる)」

東「では、二人のコアになる価値観は”Keep Improving”ですね。」

二人「YES.」

では、ネクストステップは?

質を向上させ続けたいとTwisterチームの二人は言う。ではより質を向上させた製品を作るために、次は何をしたいのか。インタビューの翌日、記者はPlug and Playを再び訪れて聞いた。

・撮影から共有までを簡単に

東「プロダクト作りの、核となる方向は何ですか? 360°のパノラマ画像を作ることか、撮影の方法を劇的に変えることでしょうか?」

A「撮影から共有までの全ての流れを簡単にすることだ。」

東「それは、Twisterの“機能”ではないですか?核となる方向とは、例えばFacebookなら”Connecting the world”など、より抽象的なビジョンのことです。」

A「”Connecting the world”も機能ではないか。Facebookがある以前から世界はつながっていた。ただ、彼らはその方法を変えた。私達は、写真の共有の方法を変えたいんだ。撮影・加工・整理・共有の流れを簡単にしたいんだ。」

東「なるほど、撮影から共有までの方法を変えたいんですね。そして、その方法を変えたのですね。」

A「いや、変えようと挑戦しているんだ。」

東「だからファーストステップという言い方をするのですね。」

・500人に公開ではなく、写った5人にだけシェアしたい

A「いくつもの写真を私達はもっている。そしてカメラ、スマートフォン、多くの場所に写真がある。これらをどう管理するか? それが「整理」することだ。もしノートブックに全てを保存して、なくしたらどうするか? これが問題の中心だった。

そして、自分たち自身がこの問題を感じていた。友達や家族と写真を共有したい、けれどSNSで公開はしたくなかった。個人的な写真だからだ。だから、このアイディアはまずは自分たちのためにあって、その後で誰もが使えるように考えんだ。」

東「では、写真を誰もが見ている場所にアップしないのが軸なんですね。」

A「そう、自分の知っている人だけに共有したい。」

東「そして、写真が無くならないように、クラウドにあげるのですね。」

A「そうだ、”Private cloud to everybody”(個人のクラウドを全ての人に)が軸だ。誕生日の写真、自分が家でTVを見ている姿などを500人のFacebookの友人に見せたくないだろう。」

東「けれど、プライバシー設定を変えればFacebookでも人を選んで共有できないでしょうか?」

A「問題は、家族や仲のいい人全員がFacebookに入っていないことだ。」

東「なるほど。」

A「1つのアプリで全員に写真を共有できるようにしたい。カメラで写真を撮影しお母さんにはメールで送って、他の人にはFacebookにアップロードして共有するのは面倒だ。だから、誰に送りたいか選んで美しく送りたいんだ。」

東「なるほど、つまりTwisterのコアターゲットは、親しい人と写真を共有したい人なのですね。」

A「知り合い全員に写真を共有するのではなく、アルバム毎に共有したい人は違う。それに応じて、シェアする人を選べるのだ。」

・次のステップへ

東「ユーザー例として、オンライン出店の商品をパノラマで撮る人や、全身を見せたいモデルがあがりましたが、プライベートでもパノラマ写真を共有するでしょうか?」

A「あるだろう。例えば、今シリコンバレーにいて座っているこの風景を家族に見せることができる。」

東「自分の共有したい人とだけ共有できることがよく分かりました。けれど、今のHPは親しい人との共有について書かれていないのでは。」

A「今、ちょうど次のバージョンのために動いているところだ。まだファーストステップだ。」

L「Apple Storeにリリースした第一版は技術的な部分だ。第二版では、親しい人と写真を共有することに重きを置いてリリースする。」

A「次の版では、共有がもっと簡単になる。」

質を向上させ続けたいという言葉どおり、既に次のバージョンに向かって動き出している。「撮影から共有までの全ての流れを簡単にする」ために、彼らはプロダクトを磨き続けていく。

Twisterのダウンロードはこちら

撮影場所:Plug and Play (Sunnyvale)

plug and play

【関連URL】
・HP: http://gettwister.com/
・Apple Store: https://itunes.apple.com/jp/app/twister-best-photo-video-360/id668495813?mt=8
・Facebook:https://www.facebook.com/TwisterApp
・Twitter:https://twitter.com/GetTwisterApp
・Pinterest:http://www.pinterest.com/gettwister/

僕は、こう思ったんですよ
Naruki嘘をつかない。
プロダクトを良くするために、意見を聞き、改善する。そしてまたフィードバックをもらい、ユーザーと一緒によくしていく。
AfrusもLukasも、自分の手がけているものが大好きだな、と感じました。日本でこのアプリへのフィードバックが来たら教えてくれ、と言われています。AfrusとLukasへ、Twisterへのフィードバックがある方は、東 piccath@gmail.com までお伝え下さい。より良い製品を、一緒に作りましょう。

HigashiNaruki

「記事を書きます」という名目で、テクノロジー、広告、起業やごはんに関する様々な方と会い、おいしく記事を書いています。