楽天がドローン管制事業に参入、米AirMap社と合弁会社を設立

Drone

無人クワッドコプターを中心としたドローンが注目されています。ドローンによる宅配事業などの応用方法が期待される一方で、墜落事故の発生や私有地への侵入などが後を立たない状況です。

そんな中、ドローン宅配事業展開で先行する(楽天ドローン、長距離配送のデモフライトを実施 配送センターから15キロ圏をカバーに向けた一歩【@maskin】)楽天は2017年3月15日、無人航空機の安全性を担保するための無人航空機管制(UTM=Unmanned Traffic Management)事業会社「楽天AirMap」を設立しました。

楽天AirMap代表取締役CEO 向井秀明氏・楽天 執行役員兼新サービス開発カンパニー プレジデント 虎石貴氏・米AirMap 共同創業者兼CEO Ben Marcus氏

楽天AirMapは、米国のAirMap社との合弁会社です。出資比率は楽天が51%、AirMapは49%です。米国AirMap社は50名ほどのスタートアップですが、すでに125か所以上の空港および空域管理者にサービスを提供しており、UTM業界での存在感が確率している状態。本社のサンタモニカ以外にもシリコンバレーのマウンテンビュー、イギリス・ロンドン、ドイツ・ベルリンに支社があり、4300万ドルの資金獲得に成功しています。楽天は2017年2月に行われたシリーズBの投資ラウンドで出資もしている関係です。

UTMエコシステムの必要性

UTMは、ドローン操縦者が低空域の飛行空域の状況を把握したり、飛行計画を組み立てることを支援し、また空港や大規模敷地を持つ空域管理者に管理支援ツールを提供するものです。

https://www.airmap.com

ドローン操縦者は、UTM事業者である楽天AirMapが提供する空域情報を確認しながら飛行計画を立案できるだけでなく、簡単な操作でその空域管理者に飛行申請を行うことが可能になります。また、周辺地域で災害やデモパレードなどが発生するような場合にも、直接通知が行われるようになっています。

UTMの存在は、ドローンを規制するのではなく、活用する方法を模索し発掘するためのものです。特に楽天のようにEC事業の宅配にドローンを活用しようとすると事業者としては、その安全性やルート確立のためには不可欠なものです。

低空域の無人航空機の市場はクワッドコプターによる物流や監視点検、通信や撮影などで普及が進みますが、人や建物への安全なリーチができることでその可能性は拡大します。将来的に自家用飛行機などへの展開も夢ではないかもしれません。

【関連URL】
・楽天AirMap
https://soraraku.rakuten.co.jp/airmap/
・米AirMap
https://www.airmap.com

蛇足:僕はこう思ったッス
maskin-bit-2016 「第二回未来透視に向けた官民対話」により2015年11月、安倍首相は「3年以内にドローンを使った荷物配送を可能とすることを目指したい」と発言している。国の機関は安全性担保を踏まえた各種ルールづくりに乗り出しており、楽天AirMapの動きはその歩調ともシンクロしていると言えるだろう。楽天はドローン事業で実証実験を含めた多様な取り組みを地方自治体や企業と展開しているが、楽天AirMapはUTMのオープンプラットフォームという位置づけに徹する。開発者向けSDKを提供しながらドローン産業の発展に寄与したいという考え。

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Editor In Chief at TechWave.jp
1990年代初頭からソフトからハードまで50以上のスタートアップ立ち上げを国内外で経験。平行して雑誌ライターとして疾走。シリコンバレーでガレージベンチャーに参画後は、国内でネットエイジを筆頭にスタートアップに多数関与。ブログやSNSの国内啓蒙、ソニーの社内イノベーション事業など関与。通信キャリアのニュースポータルの立ち上げ期の編集デスクとして数億PV事業に育てた後、TechWaveにジョイン。世界最大のグローバルIT系メディアであるスペインの「Softonic」の元日本編集長
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