主張を180度転換したのでボツにした原稿です。何かの役に立てばと思いアップします。未完成原稿ですので、未確認情報が含まれます。ご注意ください。
▼ウェブの覇権の歴史
なぜ広告マーケットプレースがそれほど大きな話なのかを説明するには、
ウェブのこれまでの覇権争いの歴史を振り返る必要がある。ウェブという仕組みが登場しインターネットがビジネスに利用されるようになったのは1990年代
半ばの話だ。ウェブの歴史はまだ10年余りだが、ドッグイヤーといわれる業界だけあって、覇権争いの新しいパラダイムをこれまでに何度か経験しているの
だ。
最初に1つの時代を築いたのは、米ヤフーだった。ニュースや天気予報、ウェブサイトのディレクトリーなど、多くのユー
ザーが必要とするような情報を一ヵ所に集めたヤフーのようなポータルサイトは非常に使い勝手がよかった。多くのユーザーがヤフーに集まった。ヤフーはネッ
ト上のマスメディアのような存在になったのだ。そのヤフーのビジネスを支えたのが、バナー広告という広告手法だった。ポータルという集客の仕組みと、バ
ナー広告というマネタイズの仕組みがカップリングされ、ヤフーはウェブ上の覇者となった。ポータルの時代という1つの時代を築いたのだった。
その後、2000年ごろにグーグルという検索エンジンが登場した。シンプルなデザインとその卓越した使い勝手が評判を呼び、グーグルのユーザーは急増し
た。しかしユーザーが多く集まっただけで1つの時代を築けるわけではない。1つの時代を築くには、その集客の仕組みの成功をマネタイズする仕組みが必要で
ある。グーグルの場合、それは検索連動型広告だったわけである。検索エンジンという集客の仕組みと、検索連動型広告というマネタイズの仕組みがカップリン
グされて、グーグルは検索の時代の覇者となった。そして今もまだ検索の時代、グーグルの時代は続いている。
▼ソーシャルメディアの時代
ところがまたしてもウェブに異変が起こった。ソーシャルメディアに人が集まり始めたのである。