昨日のID戦争勃発?米YahooはFacebookと、 GoogleはTwitterと連携という記事の解説を追記として書く、と約束したんだけど、なかなか筆が進まない。というのは、昨日の出来事があまりに大きな話だからだ。自分の中で考えがまとまるまでにしばらくかかりそうなんだけど、とりあえず今思っていることを幾つか書きたい。
(1)ユーザーに近いメディアが勝つ
これはどのビジネスでもそうなんだろうけど。
2つのメディアサイトが相互に連携した場合、どちらのほうが力を持つのか、というと、ユーザーに近いほうである。ユーザーが「ここは自分の属するコミュニティーである」「自分の友人たちに囲まれた、居心地のいい場所である」と認識するサイトの方が力を持つようになる。もう一方は、そのコミュニティーサイトのデータ置き場、ツール置き場になり下がってしまうものだと思う。なぜなら友人関係は簡単に捨てたり、リセットはできないが、データ置き場は代替が可能だからだ。
Yahoo!とFacebookの場合、Facebookのほうがユーザーに近い。GoogleとTwitterの場合、Twitterのほうがユーザーに近い。昨日の2つの提携は、ウェブの覇権が移行しようとする象徴的な出来事だったんだ。
こう考えるのは僕だけじゃない。
ReadWriteWebは次のように表現している。
the Royalty of the web’s last generation has crowned these two leading social networks as the Royalty of the current generation in a deal that offers traffic and money
前世代の王者が、現世代の王者として有力ソーシャルネットワーク2社に王冠を手渡した。
ね、この記事でも、Yahoo!とGoogleを「過去の王者」としてしまっているでしょ。