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今週の記事の中で、IT業界の大きな潮流の中に刻み込まれるべきものといえば、やはりAppleがiPhoneの特許侵害を理由にGoogleケータイの最大メーカーである台湾HTCを訴えたことだろう。(関連記事:Tech Wave : iPhoneの特許侵害でHTCを提訴=AppleがGoogleへ宣戦布告)
Googleを直接訴えたわけではないのだが、Google広報はこの提訴を受けて米TechCrunchに「弊社はこの訴訟の当事者ではない。しかしながら弊社は、Androidオペレーティングシステムとその開発を支えたパートナーたちを支援し擁護する立場にある」というメールを送付している。TechCrunchの取材への返答ではなく、Apple側から一方的にTechCrunchへ送ってきたということは、少なくともこの訴訟に関してはGoogleはAppleと正面から戦う意思を自ら表明をした、ということだ。
これまでAppleのスティーブ・ジョブズが身内だけの会合でGoogleの悪口を言ったとかいう話はリークされ報道されたことがあった。(関連記事:Tech Wave : Googleの「悪者にならない」はうそ=ジョブズ氏(米Wired)、Tech Wave : JobsはSchmidtが嫌い?=AppleとGoogleの対立関係の経緯)
でもGoogle側からは、Appleへの対抗意識丸出しの発言などは一切出てこなかった。どちらかと言えば、Googleのトップは個人的にはAppleに対し友好的な発言ばかりを繰り返してきた。
しかし今回の訴訟で、はっきりと対立する領域が生まれたわけだ。
この記事を書いたあとのTwitterの反応をみると、AppleがGoogleを直接訴えないことに疑問を持つ人が多かったが、AppleのiPhoneにしろiPadにしろ、YouTubeやGoogleマップといったGoogleのサービスが目玉機能になっている。法廷で直接戦う関係になれば、いくらGoogleでもAppleに協力することはやめるだろう。Appleは地図の部分は独自になにかを始めようとしているみたいだし、ビデオサービスもiTunesを大幅改良してYouTubeに対抗させたいと考えているのかもしれない。だが、自社サービスが完成領域に入るまで、当面はGoogleの協力なしではやっていけない。今、Googleと全面戦争するわけにはいかない。だから直接Googleを訴えずに、その「仲間」を訴えたのだと思う。(関連記事:Tech Wave : 【再掲】Appleが地図のエンジニアを募集(していた)次期iPhoneの目玉は地図だと思う根拠)
▼ヴァージン航空のサイトからFlashが消えた。恐るべしiPhoneの影響力
この記事は、今週というか、これまでのTechWaveの記事の中で最もTwitterでつぶやかれた記事になったと思う。ReTweetの回数が863回。この記事のアドレスを含む「つぶやき」が863個もあったということだ。
ウェブページ上でアニメーションのような見せ方を可能にするFlashという技術は、米Adobeが開発したのだけど、Appleのスティーブ・ジョブズはこのFlashが大嫌いのようで、iPhoneやiPadなどのモバイル機器をFlashに対応させる気はないようだ。
Flashに対応しないとiPadでも、完全に表示できないウェブページが多く、iPadの魅力も半減しそうだと思っていたら、なんとiPhoneやiPadでも見れるようにFlashをやめるサイトが出てきたという話。
Twitterの書き込みを見ると、この動きを歓迎する声が圧倒的に多かった。ケータイ事業者のサイトなどBtoC企業の中には、テレビコマーシャルの感覚で派手なFlashを多用するサイトが多く見られるが、実はあまりユーザーに歓迎されていないのだなと思う。
▼本をデジタル化するという発想だけじゃだめ
一番はてなブックマークが多かったのは「電子書籍は、デジタル化された本ではなく書籍化されたアプリ」という記事。一番読み応えがあったということだろうか。
タイトルが理解しやすい方がアクセスが多くなる傾向があるので、一番アクセスのあった記事が必ずしも、自分の中で一番の記事だとは限らない。自分の中ではこの記事に一番力を入れたし、はてブが多かったということはそれを評価してくれた読者が多かったということで、正直うれしい。
あとはTech Wave : AppBankに見る新しいメディアの形という記事も結構読まれた。