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米オークション最大手eBayは、消費者の嗜好を把握し商品を推薦するレコメンデーションエンジン技術のベンチャー企業Hunchを買収したと発表した。eBayはO2O(Offline to Online、オフラインとオンラインの融合)に関して最先端を走るIT大手。今回の買収でさらに大きく前進したと言えそうだ。(関連記事:O2Oの波④「攻めの体制整った」先陣を切ったeBayのO2O戦略【湯川】)
Hunchのレコメンデーションを利用するには、まずHunchの会員になり、アンケートに答える。次にFacebookやTwitterなどと連携し、これまで「いいね!」した商品や情報の記録や、「友人」「フォロー関係」などといった人間関係の情報をHunch側に提供する。Hunchは、こうした情報を元に、ユーザー一人ひとりの属性を把握し、属性に合った商品をレコメンドしてくれる。またHunchがレコメンドする商品をレーティングすることで、レコメンデーションの精度がさらに向上する仕組みになっているという。
Hunch Intro – Homepage version from Hunch on Vimeo.
情報化社会の大きなビジネスチャンスは2つ。1つは、膨大なデータを継続的に集めることのできる仕組み。もう1つは、集まったデータを解析しレコメンドする仕組み。
最近は、少人数、小規模資本で簡単に起業できるリーンスタートアップというのが流行りだそうだが、いまだにデータを集める仕組みを手がけるスタートアップばかりが目に付く。Twitter、Instagram、foursquareを、ほんのちょっと変更したようなサービスばかりだ。
でもつぶやき系、写真共有系、位置情報系って、もうそろそろアイデアが出尽くした感じだと思う。今あるサービス以上に広く普及し膨大なデータを集めることのできる仕組みって、これから手がけてもできないんじゃないかなあ。よっぽど突拍子も無いアイデアじゃない限り、きっと世界のどこかでだれかが同じようなサービスを既に作っていると思うよ。
今回買収されたHunchのように、そろそろ2つ目のビジネスチャンス、つまりデータを解析しレコメンドする仕組みのほうに注力するスタートアップが増えてきてほしいと思う。
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