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「プレイヤーとクリエイターの境界線を無くす」ーー自分を表現するウェブメディアが成熟する中でゲームの世界でもそうしたCGMサービスを生み出したいと考えるワイドテック社は4月11日、ユーザーが手軽にゲームを開発し、ゲーム本体のみならず各種素材も共有できるサービス「KEROCKETS(ケロケッツ)」を公開した。
ゲームのプレイから制作まで全てウェブ上で使用でき、料金は無料。プログラミング言語などの知識がなくても上の画面のような本格的なゲーム作りが可能。「サウンド制作の知識がない」場合もユーザーが公開する素材を使用するなどコラボレーションで作品作りをすることができる。
ユーザー=クリエイターとの関係が新たな価値を生む
ワイドテックは、NTTグループの大規模ネットワーク管理システムの開発・運用やモバイル分野での開発実績のある会社で、今回初めて消費者向けサービスを提供することとなった。WEB企画事業部 第1事業部 中村 直介氏は「ゲームを主役にし、作品・作者への好意が自然に伝わるコミュニケーション機能があり、それを通じゲームCGMの世界を活性化させていきたい」と説明する。
「ケロケッツでは、ゲーム本体はもちろん、それにつかう写真やイラストの画像、BGMやSEのファイルを共有することが可能です。サイト内でフォローしたクリエイター=ユーザーが、新しく制作した素材を使用して、また新たなゲームを作ることができます。それを、また共有することでCGMによるゲームの創造性を楽しむことができます。
開発は、外部のFlashスクリプター6名と社内5人体制で、ゲーム制作の敷居を下げる(簡単に作れる)ことと、自由度を持たせるという二律背反の部分に苦労しつつも、最も注力してきました。ここまで本格的なゲームCGMは世界でも見ないですし、Flashとウェブを連携させたものとしては最高峰の技術だと考えています。まず、これを世界中に広めていきたい」。
確かに、ゲーム制作ツール郡は、フリーでしかもFlashで動作しているものとは思えないほどの高度かつ柔軟な仕上がりになっている。ツールは2種類あり、アクションRPGなどがつくれる「ケロウェア/スネーク」とスクロール型ゲームなどがつくれる「ケロウェア」と使い分けが可能。
こういうゲーム制作ツールは過去にいくつかあったが、やってみるとおもしろくないものも少なくなかった。ところがローンチ直後からリリースされているゲームは “素人感” あふれるわけではなく、実際プレイしてもおもしろいものばかり。同社は、一年間で50~60万人の会員数を目標としているが、マルチプラットフォーム対応などが実現できれば、ソーシャルxゲーム制作の一大市場を構築できる可能性もある。
今後は、他社クリエイター発掘サイトとのコラボイベントや、入会キャンペーンをはじめとし
て、ゲーム制作によるイベントを毎月開催する予定とのこと。
【関連URL】
・KEROCKETS(ケロケッツ)
http://www.kerockets.jp/
ザッカーバグしかり、生み出すことこそITの醍醐味であり進歩であると思う。そうした創出力に市場が追従し対価がついてくる。ただ、創出には技術が必要で、誰もが簡単に生み続けられるかというとそうではない。一方でCGMという小さな力の結集が価値を生むことは証明済みなわけで、ケロケッツの動向は引き続きチェックしていきたい。
8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーでベンチャー起業に参画。帰国後、ネットエイジ等で複数のスタートアップに関与。関心空間、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 DJ、emacs使い。大手携帯キャリア公式ニュースサイト編集デスク。TechWaveでは創出支援に注力し目利きとして定評が生まれつつある。夢は映画作り (宇都宮市在住)