インターネットの楽しみ方の「陰」と「陽」

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 インターネットにはいわば「陰」と「陽」の使い方があるのではないか、と常々思っていた。「陰」と「陽」という形容がいいのかどうか分からないが、少なくとも自分の中ではそんな感じで使い分けている。「陰」は匿名や非公開設定を使って自分の本音を気兼ねなく発信する使い方、「陽」は実名や公開設定で世間一般に広く情報発信する使い方。日本のインターネットは「陰」の使い方が多いとされてきたのだが、最近では「陽」の使い方をする人が日本でも増えてきたような気がする。そして「陽」の使い方のほうがメリットが大きいことに多くの人が気づき始めたのではないかと思う。

 


実は僕には陰の部分もある、当たり前だけど

 僕はネット上で実名を名乗っているし自分の写真や動画もアップしている。自分の予定表やケータイの番号まで公開しているので、開けっぴろげの人間だと思われている。実名主義者だと思われているかもしれない。

 でも僕だって匿名で活動したり、非公開設定のアカウントも持っている。会社勤めしていたときは、その非公開設定のアカウントで同じく会社の同僚たちと、会社の上層部に対する不満を爆発させていた。多分に非生産的でうっぷんを発散させているだけのところもあったけど、正論を公に向けて語っても何も変わらないし、メリットよりもデメリットの方が多い。だから情報を非公開にした。これもネットの楽しみ方の1つだと思う。「陰」の楽しみ方があってもいいと思っている。

 一方で、Twitterは「陽」の楽しみ方のできるツールだと思う。実名を名乗っている人も多いし、匿名やハンドル名であったとしても本人とひもづくカタチのハンドル名の場合が多い。掲示板やブログ、SNSに比べて、オフ会が開かれるケースも多いように思う。何より、リアルタイム性が強いので「今から飲みに行きたい人いますか?」とつぶやいて、即座に飲み会が成立する場合もある。知りたいこと、会いたい人に、Twitterの友人関係を通じて到達したり、友達がどこで何をしているのかが漠然と把握できる。Twitterを楽しめている人は、こうした「陽」の楽しみ方ができる人だと思う。Twitterユーザーの間で「Twitterをやっている人にはいい人が多いですね」という声を何度か聞いたことがあるが、「陽」の楽しみ方をしなければ、その面白さが分からないツールだからなのかもしれない。

 反対に、長年ネットと深く関わってきたという人の中にTwitterをけなす人が割と多い。「何がおもしろいのか分からない」「Twitterで捨てアカウントを取って、酔っ払ってエロイことを発信していたら、しばらくは面白かったけど、すぐに飽きた」「あんなの一時の流行ですぐに廃れるよ」とかいう意見を耳にすることがある。多分、「陰」の使い方が主流の人にとって、「陽」のツールであるTwitterの利用価値が分かりづらいんじゃないかと思う。

 でも両方の使い方を試してきた僕の経験から言うと、「陰」だけではなく、「陽」の使い方をしたほうが絶対に楽しいと思う。こうしたツールが実現した多くの人とのリアルタイムのゆるい繋がり。この心地よさというものを、できれば多くの人に楽しんでもらいと思う。
 そしてこの心地よさを理解する人が増えれば、プライバシーに関する考え方も変わっていくのではないかと考えている。

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