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クラウドからスマートフォン、マーケティング、サーバーなど多様なテーマの12の展示会で構成される「2012 Japan IT Week 春」が東京ビッグサイトで開催中だ。会期は5月9日から明日5月11日までの3日まで。
初日からかなりの人手で想像以上の活況ぶり。出展社は合計で1560社、スケールの大きさのみならず、展示内容にも力が入っているところが多く、ざっと見て回るだけでもおもしろい。というわけで、全会場をチェックし、TechWaveならではの観点で “西ホール” “東ホール” に分けてオススメブースを紹介していく。
西ホール
ビッグサイト入口から右手に折れてすぐの場所にある西ホールでは、2階で「第6回Web&モバイル マーケティング EXPO【春】(Web-Mo) 」と「第6回ダイレクト マーケティングEXPO(DME) 」、1階で「第1回ワイヤレスM2M展 と「第15回組込みシステム開発技術展(ESEC) 」が開催されている。
「ダイレクト マーケティングEXPO」で目立つのはCRMサービス大手のシナジーマーケティング。同フロアの「Web&モバイル マーケティング EXPO」と共に、アイディアと実績が伴うサービスが目立つ。
「Web&モバイル マーケティング EXPO」では、アプリ博などでもお馴染み Orinoco PeaTixも出展。ホットリンクは、同社では初となる本格出展。西ホールでは、ブースの作り込みでは突出していた。占いで集客するというネットシーズには度肝を抜かれた。
西ホール1階は「第1回ワイヤレスM2M展 と「第15回組込みシステム開発技術展(ESEC) 」と業務用技術が主ではあるが、デバイスと組み込みOS(Androidなど)の組み合わせによる付加価値の重要性などをアピールするアイティアクセスなどWeb系業界の人にも見所がある。
東ホールへ、右手手前から攻略開始
西ホールからはかなり歩いて東ホールに移動する。ここはさらに広大なフロアなので、攻略順序を決め手攻めたいところ。コツとしては、入口から見て右手と左手に分けて攻める方法。右手にはホール全体で展開する「第3回クラウド コンピューティングEXPO【春】 」を含めた5つの展示会、左手には3つの展示会がある。
攻略方法として右手手前からスタート。左手のホールはこれら4つの展示会を包むように「クラウドコンピューティングEXPO」が広がっているので、それを押さえながら「第14回データーストレージEXPO(DSE) 」→「第4回データセンター構築運用展 」→「第21回ソフトウェア開発環境展(SODEC) 」→「第17回データウェアハウス&CRM EXPO(D&C) 」と奥に向い進んでいくのが妥当。
最も多くのエリアを締めるクラウドコンピューティングEXPOは、かなり活況。TalkNoteは、強気のブース展開で、想像以上の成果を得ることに成功しているという。ChatworkのECスタジオが幹事役となる「IT飲み会」のブースは、このコミュニティに関与する30社が共同でブースを展開。斬新な切り口のサービスがひしめき、沸きあがる雰囲気に来場者も圧倒されるほどだったようだ。
キャリアの出展が無い本イベントだが、KDDIは同社の「KDDI MULTI CLOUD」というキーコンセプトの下、ブランドダイアログと共同出展でブースを展開。先日、KDDIと業務提携と果たしたECスタジオの「KDDI ChatWork」もブースの一端を担っていた。
大きなAmazon Web Serviceブースと対極に位置するマイクロソフトもAzureやoffice365に注力した内容で大きなブースを展開。その一端で暗室のような小部屋があり、異彩を放っていた。これは「Microsoft Surface」という大型タッチパネルをテーブルに見立て、複数人で情報を操作できるようにするというコンセプトモデル。非常に斬新なUIで、情報とリアルの関係において目からウロコが落ちることうけあい。来場者も試用できるので、是非トライして頂きたい。
奥までクリアしたら、通路をはさんで反対側(入口から見て左手側)に向かう。
東ホール、左手側 目玉のスマートフォン&モバイルEXPOへ
左手奥は、今回の目玉でもある「第2回スマートフォン&モバイルEXPO【春】 」があり、入口方面に戻りながら「第9回情報セキュリティEXPO【春】(IST) 」→「第7回RFIDソリューションEXPO(RIDEX)
」と見ていける。
「スマートフォン&モバイルEXPO」は、先日ソフトバンクとの合弁会社設立の発表があり注目を集めるPayPalが「PayPal Here」をデモするなど、最もホットな展示会。
アプリ博でも人気だったヒューベースは、デコプロダクトを展開。スキンだけでなく、アイコンや壁紙など、フルデコレーションを「スマホジャック」としてパッケージ化。今後も拡大し続けるスマホの定番商品にしたい考えだ。
特に多かったのがアプリ開発や携帯コンテンツ→スマホ転換などのサービス。「すぐ作ります」系や「品質テスト」系も多いが、ユビキタスエンタテインメントやパンカクなど、国内外で通用する実力と実績を持つ企業も奮闘していた。
注目すべきは、アプリ開発を補助してくれるサービスやテクノロジー。例えば「ナビット」は、全国のチラシ情報をクラウドソーシングで収集し、そのデータをスマホで活用することを呼び掛けている。
また、QRコードよりも反応が良く、同時に複数のコードを認識できる「カラービット」は、スマホの可能性を拡張できる期待がある。
と、猛スピードで見所を紹介したが、雰囲気を掴んで頂くことはできただろうか。きっと、ビジネスアイディアの種を見つけることができるはず。本日5月11日までなのでお見逃しなく!
【関連URL】
・2012 Japan IT Week 春
http://www.japan-it.jp/
・全フロアマップ [PDF]
http://www.japan-it.jp/RXJP/RXJP_JapanITweek-haru/documents/2012_haru/IT12_haru_MAP_J_omote1.pdf
実はあまり関心を持っていなかったのだが、参加してとても良かったと思う。これまでの旧来型のサービスを大手中心で派手に見せる、というものではなく、小粒でも個性があるサービスが沢山出展されていて、日本ITの成長を予見させる雰囲気があったからだ。
ここで紹介したブースは是非足を運んで頂きたい。「TechWaveのmaskinの記事をみたよ」と言えば、きっと喜び & 何か特典もらえるかも? (勝手に言ってます)
8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーでベンチャー起業に参画。帰国後、ネットエイジ等で複数のスタートアップに関与。関心空間、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。大手携帯キャリア公式ニュースサイト編集デスク。TechWaveでは創出支援に注力。