LINEボットアワード結果速報、最優秀賞1000万円を獲得したのは「&HAND」#BOTawards

チャットボット

LINEモバイルの新CMも公開され新たなフェーズに向かうLINEに足りないものは何でしょうか?LINEが掲げる「closing the distance」=人と人、人とモノの距離を近づけるコンセプトを叶えるもの。それはユーザーそれぞれに新たな価値を提供する「ボット(チャットボット)」の活性化です。

LINEは本日2017年3月18日、LINEのAPIに対応した優れたボットを表彰する「LINE BOT AWARDS」の最終プレゼンイベント「FINAL STAGE」が開催しました。2016年12月4日の応募開始からおよそ2月27日までのおよそ3か月で応募された815件のボットの中から、審査をくぐり抜けた24チームが最優秀賞1000万円をかけてプレゼンテーションを行いました。

日本におけるLINEの月間アクティブユーザー(MAU)は6600万人超で日本一。世界においてもMAUは2億1700万人超に達しています。2016年7月にNYSEに上場(ニューヨーク LINE 舛田氏独占インタビュー、東証&NYSE上場) 後、主要ユーザー国4か国での“スマートポータル”戦略に注力することを発表。直近では音声認識機能搭載型人工知能プラットフォーム「Clova」を発表しています([詳説 Clova] LINEが狙う「お茶の間」、世界HOME覇権争いにスマートポータルで挑む @maskin)。まさにスマートポータルとしてのハードウェアが各家庭などに設置される準備段階に入っています。

LINEが直面するのは、こうしたユーザー規模と「LINEモバイル」「Clova」など多角化するプラットフォーム展開の中で、キーフレーズ「Closging the distance」をどのように実現するかということです。まさに、ボットは人とモノ、人と人の関係性に新たな価値を与える可能性があるのです。

「LINE BOT AWARDS」ではグランプリ 1作品1000万円、部門賞 各1作品ずつ50万円、学生賞 1作品100万円が授与されます。応募総数815件のうち個人は65%。学生が22%と若い層が感心を持っている傾向があります。また、日本からの応募は75%で、残りは海外からでした。

審査員

・及川卓也 氏/ Increments株式会社 プロダクトマネージャー
・栄藤稔 氏/NTTドコモ 執行役員 イノベーション統括部長
・八子知礼 氏/株式会社ウフル 専務執行役員 IoTイノベーションセンター所長 兼 エグゼクティブコンサルタント
・山田胡瓜 氏/漫画家
・伊藤かつら 氏 / 日本マイクロソフト 執行役員 デベロッパーエバンジェリズム統括本部長
・池邉智洋 氏/LINE株式会社 上級執行役員 サービス開発担当
・田端信太郎 氏/LINE株式会社 上級執行役員 コーポレートビジネス担当
・松野徳大 氏/LINE株式会社 開発3センター サービス開発1室
・藤井涼 氏/CNET Japan
・西村真里子 氏/株式会社HEART CATCH代表取締役、プロデューサー (コメンテイターとして参加・審査せず)

審査は「お役立ち度」「ユーザーからの支持」「LINEらしさ」「インパクト」「サービスの継続性」の5つのポイントを中心に行われるほか、審査会場にいるオーディエンスの投票の内容も反映されます。

FINAL STAGE出場チーム全解説

1. WBC 日本代表応援 Bot
チーム:ネクストリーマー社インターン
BotID:@xdd3093p

野球観戦の情報取得をスムーズにする野球博士ボット。スコアボードやマッチアップの確認試合の経過状況などのリアルタイムデータの確認が可能。対話型で関連情報を取得することができる。テレビやスタジアム、外出先で観戦中の方々の感動をつなげる機能があります。

https://peraichi.com/landing_pages/view/wbclinebot 

2. L-Chikaボット
チーム:Team L-Chika  
BotID:@hlj1161y 

Beaconを使い、その周辺にいる人たちとのインタラクションを演出するイベント用ボット。その場にいる人のメッセージをスクリーンなどに表示したり、BGMや映像の演出を変更することが可能。カメラとの連携が可能で、集合写真を撮影することもできます。

https://l-chika-bot.azurewebsites.net/

3. 防犯IoT・leafeeBot
チーム:Strobo

工事不要で後付可能。月額980円から利用できる「leafee」というIoTサービスを活用するためのボット。異常があるとLINEに通知してくれます。ワンタップで戸締まり状況を確認することが可能。

http://leafee.me/
https://youtu.be/AQywCLsoG0k
 

4. バスの現在位置がわかるMOQUL(モークル)
チーム:MOQUL
BotID:@nan7333d

都心ではバスがどの位置を走っているかリアルタイムでバス停に情報が表示されますが、地方などには浸透していません。そこでバスに搭載したカーナビから位置情報を通知し、ボットとの対話でどこを走行しているかわかるようにするというものです。
 
https://youtu.be/PT8LAevpqA0 

5. TaxiGo
BotID:@taxigo  

台湾からの参加。5000ユーザー、200ドライバーがいるとのこと。Google Mapから自分の位置を指定し、数クリックでタクシーを呼ぶことができるというもの。チャットボットとのやりとりでタクシーの属性を調べたり、迎えに来るタクシーが今どこにいるのかがリアルタイムで表示され、支払いはLINE Payが使えます。乗車後は運行ルートの表示や共有も可能。

https://www.taxigo.com.tw

6. 【りょボット】さあ旅に出よう 〜 リアルタイムで旅するbot 〜
チーム:つくるラボ  
BotID:@gez1655o 

「とらべえ」というキャラクターボットが仮想旅行をするというもの。旅の様子がチャットで送られてくる仕組み。行きたい場所を選ぶとそのルートを旅してレポートしてくれます。

http://ryobot.world/  
https://youtu.be/dzaY6QQLBbk 

7. AIRDO 旅ナビ
チーム:「AIRDO 旅ナビ」ポケットの中の、旅のコンシェルジュ  
BotID:@airdo 

LINEで旅行計画から予約照会、チケット提供までができるボット。チケット情報や旅の情報などがボットとのトーク画面に履歴として集約される仕組みです。

http://www.airdo.jp/information/airdo_online_service/

8. グループ精算bot – Checkun –
チーム:Team Checkun  
BotID:@rfy8689j 

グループでの支払い精算を代行してくれるボット。割り勘精算をしたいメンバーとこのボットをグループに入れ、発生した支払いを対話型で入力していくと、各メンバーにLINE Payでの精算額を伝えてくれるというもの。複数の支払い項目にも対応し、それぞれ精算ルール(特定の人を除外とか、安くするとか)を決められるなど機能が豊富。グループ旅行などの精算などに便利。

http://checkun.accountant
https://youtu.be/_6tqWTF1gWQ

9. 会話型金融情報サービス 九十九蘭(QUICK)
チーム:九十九蘭(QUICK-日本経済新聞グループ会社)  
BotID:@quick_irroid

株式投資のイメージが悪いのを払拭する目的で開発したボット。商品やサービスなどのキーワードから関連企業についての情報を返してくれたり、株価や投資状況などもフレンドリーな対話の中で情報を提供してくれる。また、投資に関する質問などにも回答してくれる。

http://ir-roid.com/information/65 
https://www.youtube.com/watch?v=86ziroMMX_8

10. 作品名:Botnoi  
チーム:Botnoi (タイ王国)
BotID:@nob7665s 

ドラえもんのように苦楽をともにできる親友のような人工知能ボット。あらゆる言語への翻訳も自動で行われる。タイで35万ユーザーを獲得。5800グループがあり、一日に1000万メッセージがやりとりされている。特に若い層が利用しており、寂しさを拭うパートナーとして利用し始める人が増えているとのこと。

11. Numbers Online
チーム:n.m  
BotID:@nob7665s 

ゲームを15種類の中から選んで友達と遊べるボット。スキマ時間にプレイ可能でランキングが用意されている。カジノゲームやパーティゲームがある。盛り上がってなさそうな時に、盛り上げるための発言をするなど盛り上げる工夫がされている。

https://nsma.sakura.ne.jp/LINE/NumbersOnline  

12. 乗り換え案内 x LINE bot
チーム:株式会社ナビタイムジャパン  
BotID:@navitime

月間3500万UUのサービスの基盤になっている経路検索機能をLINE botで使えるようにするというもの。乗り換え検索や時刻表、運行情報を表示することができる。普段使う路線で遅延などが発生するとプッシュで通知される仕組みなどもある。終電検索は、実際検索で行われている事が多く、それをボットで実現しているとのこと。自然言語で使えるのが強み。すでに累計友達63万人、月間32万通のメッセージがやり取りされているとのことです。

http://bot.navitime.co.jp/  

12. シャクレ
チーム:シャクレ製作委員会  
BotID:@zhc1140s

イベントなどでスクリーンに映写されてるスライドを共有することに特化したボット。beaconでエリアを制限しており、その部屋にいる人だけに渡すことが可能。機材は2万円程度で用意できる。写真を共有することも可能。最大5画像しか履歴に残らない点やビーコンがLINEの標準設定でONになっていないなどの問題などがある。サーバーを増強すれば、より大きな規模のイベントにも対応できるとのことです。

https://wks.sakura.ne.jp/shakure/ 
https://www.youtube.com/watch?v=JYAxr9EmbOE

14. ミッチー
チーム:チームAL
BotID:@sxp6856c 

教育機関向けボット。東京大学大学院の中で生まれたもの。教室グループに入ると匿名で質問したり、生徒同士で教え合うことができるというもの。先生側は実名を確認することが可能。小テストの販売。自学自習を促進する仕組みを提供していきたいとのこと。

http://mitchy.live/  

15. Teman Jalan
チーム:Teman Jalan(インドネシア)

交通渋滞が深刻なインドネシアでお金のない学生向けのバイクの相乗りサービス。2ドルで6回乗車ができる。50以上のキャンパスに7ヶ月導入。最後の2ヶ月にLINEに導入したら飛躍的にユーザーが増えたとのこと。現在は1キャンパス3100以上のあいのりが行われている。学生同士の出会いづくりにも貢献するというユニークなコンセプトがある。男女の出会いの問題などはレーティングシステムで対応する考え。

http://temanjalan.com

16. DELISH KITCHEN
チーム:DELISH KITCHEN  
BotID:@delishkitchen 

Facebookページ141万人、インスタグラム75万人のフォロワーがいる料理動画サービスのボット版。ボットへキーワードを伝えるとレシピ内容と動画が帰ってくる。自然言語にも対応。ビーコンを活用して秘密のレシピを送付するなどの仕組みの活用を検討中とのこと。ボットではマネタイズは考えてないとことです。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000018729.html  

17. 声でつくるオーダーメイドアクセサリー bot
チーム:EncodeRing株式会社 
BotID:@uil3575g 

音声を吹き込むことでオーダーメードアクセサリーが作れるサービス「EncodeRing」のボット版。世界化20以上の国からオーダーがあったが、PCしか対応していなかったため、ユーザー数の多いLINE版を開発。LINEボットにサイズや形状を選択して、声でメッセージを送信するだけで、声の波形から独自にデザインしたアクセサリーがつくれるというもの実際は3Dプリンターで制作し2週間程度で送付してくれるとのこと。すでに300人が注文。声帯を失うことになった人が最後の声を吹き込み指輪をつくったエピソードがあるとのころ。価格は2万9800から12万9800円。

https://youtu.be/v6At4VRlErE
http://encodering.com/aboutus/linenew/

18. Swing Bot
チーム:Swing Bot  
BotID:@igm7157t 

LINEをインターフェイスにメールの受送信、予定表やタスクの確認などが行えるというものです。Gmailなどにも対応しており、LINEだけで一連の日常コミュニケーションがこなせるというもの。限定されたUIの中でうまく利用できるような処理系が実装されているということです。

https://swingmail.co/jp/chatbot.html

19. ヤマト運輸
_チーム:ヤマト運輸  
BotID: 

荷物を受け取るお客様ともっとコミュニケーションを取りたい。不在票が入っているけどなかなか受け取れない。そんな状況を解決するために不在連絡や会話での問い合わせや再配達日時変更に対応したとのこと。自然言語でやりとりができる。ヤマト運輸のLINE公式アカウントは687万人。

20. ブック・ダナー
チーム:肉ミート  
BotID:@kbw5551w

書籍検索アプリのボット版。本棚に並ぶ一連の書籍の背表紙をカメラで撮影して一気にすべての本のタイトル等を抽出。著者名でも検索可能。人気ランキングなども用意されています。「なんでもいいからはよ」などというとランダムで書籍を提案してくれたりもしてくれるとのこと。

https://bookdanner.github.io/how-to-use-bookdanner/

21. ポアルン -APOLO-
チーム:APOLO  
BotID:@apolo 

新しい楽曲を見つけようとした場合アーティスト、曲名など方法が。高校生向けのボットと対話することで新しい音楽に出会えるというものです。会話の中から文脈や感情を読み取って、聴きたい曲をおすすめしてくれます。気分や出来事を教えるとそれにフィットした新しい音楽を教えてもらえる。友達とボットを一緒にグループを組むことで音楽共有が体験できます。もちろん特定の曲を指定して再生することも可能です。

http://apolochat.com/

22. ワンナイト人狼BOT
チーム:チーム451Lab
BotID:@nto6347b
 
人狼ゲームをゲーム進行役要らず遊べるボット。グループを組んでコミュニケーションを取りやすくするために人狼ゲームをボット化したとのこと。

https://twitter.com/LINE1NightJinro
https://www.youtube.com/watch?v=UrOdNShx5q4

23. 雪山Bot with LINE Beacon
チーム:Pizayanz  
BotID:@hlk9118m

スキーシーンにおいて、スマホを操作しながら滑るわけにもいかない、けど友達がどこにいるか把握したい。そんなゲレンデの問題をビーコンとボットで解決する。誰かがビーコンのそばに到達すると、それがボットも入っているグループに通知される仕組み。MicrosoftのHololensで表示する発想もあるが使用はNG(審査員のマイクロソフト様より)。

https://goo.gl/7RwuAJ
https://twitter.com/mashupaward/status/823104064208576513/video/1 

24. &HAND(アンドハンド)
チーム:&HAND  
BotID:@jqv8293w  

ハンディキャップを持つ方々のサポートが不足している問題。マークが掲示されていてもそのマークがわからないという問題があります。このチャットボットではビーコンを耳の不自由な方など生活に不安を抱える人に所有してもらい、手助けをしたい人をつなぐ役目を果たします。さまざまなハンディキャップを持つ方にあわせた方法をボットとBeaconの組み合わせで実現していくとのこと。

https://andhand.themedia.jp/

パートナー賞&部門賞

DMM.make AKIBA賞

&HAND

UserLocal賞

ポアルン -APOLO-

特別協賛パートナー日本マイクロソフト賞
100万円の賞金が提供されます。

ナビタイム
株式会社ナビタイムジャパン

部門賞は10個。それぞれ50万円または100万円の賞金が提供されます。

「エンタメ」部門賞: 該当なし
「ライフスタイル」部門賞: ヤマト運輸株式会社
「ゲーム」部門賞: 「ワンナイト人狼BOT」(チーム451Lab)
「GEEK」部門賞: シャクレ(シャクレ製作委員会
「ローカライズ」部門賞: Teman Jalan
「対話エンジン」部門賞: botnoi
「グループトーク」部門賞: グループ精算bot -checkun
「IoT/Beacon」部門賞: 雪山Bot with LINE Beacon(チームPizayanz)
「スタートアップ」部門賞: 声でつくるオーダーメイドアクセサリーbot(EncodeRing株式会社)
「学生」部門賞(100万円): ミッチー(チームAL)

結果発表

LINEとして初めてのボットアワードの優勝者グランプリは以下のチームです。

「&HAND(アンドハンド)」(チーム&HAND)

BotID:@jqv8293w

ハンディキャップのある方と健常者をつなぐ、社会問題を直接解決する手段を想像した彼らに大きな拍手が鳴り止みませんでした。
おめでとうございます。

【関連URL】
・LINE BOT AWARDS
https://botawards.line.me/ja/

蛇足:僕はこう思ったッス
maskin-bit-2016 先日シリコンバレーを中心に知名度があるChatBottle主催のチャットボットアワードが行われたが、機能性や事業の良し悪しが評価されていたように感じる。LINE BOT AWARDSの最大の違いは「理念」が介在しているかどうかという点。大方のボットは機能的なものだが、LINE BOT AWARDSの場合は、「closing the distance」的な概念を持つものが多い。例えば、LINE主要国の一つであるタイがドラえもん代替の人工知能ボット「Botnoi」はLINEのコンセプト、ボットアワードの趣旨をよく咀嚼してLINEの世界観を踏襲した作品だった。ただの人工知能ボットではない、寂しかったり気持ちが落ち込んでいる人を助ける。これはLINE創業期のメッセージそのものだった。また、ビーコンの活用や外部サービス連携のアイディアの幅の広さに感銘を受けた。声で指輪を作る「EncodeRing」は既存のサービスだが、独特のストーリーがあるためLINEの世界に入ることでより深いメッセージ性が出てきたように思う。そして優勝は「&HAND」まさに人との距離を縮めるサービス。愛がある技術コンテスト。LINE舛田さんの顔が頭に浮かぶ。

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Editor In Chief at TechWave.jp
1990年代初頭からソフトからハードまで50以上のスタートアップ立ち上げを国内外で経験。平行して雑誌ライターとして疾走。シリコンバレーでガレージベンチャーに参画後は、国内でネットエイジを筆頭にスタートアップに多数関与。ブログやSNSの国内啓蒙、ソニーの社内イノベーション事業など関与。通信キャリアのニュースポータルの立ち上げ期の編集デスクとして数億PV事業に育てた後、TechWaveにジョイン。世界最大のグローバルIT系メディアであるスペインの「Softonic」の元日本編集長
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