今回は、ネットイヤーグループの石黒不二代さんとの雑談という感じ。シリコンバレーと東京を頻繁に行き来されているというので、シリコンバレーの今と昔について語り合った。
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共に突き抜ける
今回は、ネットイヤーグループの石黒不二代さんとの雑談という感じ。シリコンバレーと東京を頻繁に行き来されているというので、シリコンバレーの今と昔について語り合った。
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わたしは広告の究極の形は、「じゃまにならない広告」と「楽しめる広告」の2つしかないと思ってきた。じゃまにならない広告とは、欲しい情報が欲しいときに表示される広告だ。楽しめる広告とは、エンタテーメント性の高い広告。それ自体が娯楽コンテンツのような広告だ。それ以外の広告は淘汰される。商品の名前を連呼するだけのようなテレビCMや、ネット上のポップアップ広告はいずれ消えてなくなると思う。
漠然とそう考えてきたし、このことは近著「ブログがジャーナリズムを変える」(NTT出版)にも書いた。
ただ広告の専門家でもないので、今一つ自信がなかった。知り合いの広告マンと話する機会があるたびに「僕は究極の形をこう思うんだけど、間違ってないよね」と確認を取るように聞いてまわっていた。
織田さんが翻訳された「テレビCM崩壊」の中で、僕の思いに近いところが書かれているので喜んだ。Joseph Jaffeさんによると、広告は「関連性(Relevance)、実用性(Utility)、娯楽性(Entertainment)を目指すべき」だという。そして「少なくても、この3つのうち、2つは同時に達成しなければいけない」とある。
そうか実用性の高い広告でも関連性がなければならない。娯楽性の高い広告でも関連性がなければならないのか・・・。
自分の漠然とした思いが、専門家によってより明確な言葉に落とし込まれるときの爽快感!このことだけでも読んでよかったと思った。
ページタイトル: ニューシング
URL: http://newsing.jp/
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コメント:
新しいタイプのニュースサイト「newsing(ニューシング)」が27日午後2時からβ版をスタートさせる。米国のニュースサイト事情をよく知っている人なら、digg(ディグ)のようなサイトといえば分かりやすいかも。
いわばニュース専門のソーシャルブックマークのようなもんなんだけど、digg(米俗語で「好き」という意味)は読者が記事を読んで気にいれば「この記事をdigg(好き)」と投票できるのが特徴。
一般ユーザーがネット上からおもしろい情報を集めてくる読者参加型ニュースサイトとしてはスラッシュドットが老舗だけれど、diggはページビューでスラッシュドットを大きく抜いている。Techcrunchによると、1日に約8万人がdiggを利用しているほか、ページビューは1日900万以上。こうしたトラフィックは2ヶ月ごとに倍々ゲームで伸びている。これだけの人気サイトなのに、たった15人の従業員で運営しているというから驚きだ。
最初はテクノロジー関連のニュースだけを扱っていたんだけど、久しぶりにのぞいたら、一般的なニュースのジャンルもできている。見た目はだんだん一般的なニュースサイトに近づいており、ページビューでもニューヨークタイムズのサイトに迫る勢いだという。
あまりに人気があるので、あのネットスケープもdigg風のサイトを構築してdiggに挑戦しようとしているようだ。
個人的には、自分の尊敬するブロガーや友人などのdiggの件数だけを集計したランキングがおもしろいと思う。自分なりの関心領域の中での重大ニュースを集めることができるからだ。
「newsing」のほうは、こうしたdiggの特徴を踏襲しながらも日本にあったソーシャルニュースサイトを目指していくのだろう。
Web2.0サイトによくあるタグ付け機能もついているし、スタート当初からモバイル対応しているのも日本的といえる。
午後2時のスタート前に見せてもらえたのは、newsingを運営するマイネット・ジャパン社の上原仁社長が友達だから。上原さんといえば、近江商人JINBLOGを運営するブロガーとしても有名。少し前に勤務先のNTTレゾナントを退社して友人8人でベンチャー企業を立ち上げたと連絡をもらっていた。何かおもしろいことをしてくれるのではないかと期待していたんだが、なかなかおもしろいサイトを立ち上げてくれました。これからびっくりするような機能をどんどん追加してください上原さん!期待してます!
評価:
評価者: つるあき
評価日付: 2006-07-27
SIPS (Strategic Internet Professional Service) 事業のネットイヤーグループの石黒不二代さんにSIPS事業についてお話をうかがった。SIPSとは、インターネット技術を活用したマーケティング業務の支援だそうな。
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昨日ドリコムの内藤裕紀さんと話していたら、PCサイト上でのコンテンツ課金は無理ではないのか、という話題になった。内藤さんは、PC向けウェブ上で課金が成立するのは、代金以上の金額を得られる場合しかないのではないか、と言う。課金が成立するのは、定価より500円安く買えるのであればオークション代金として100円払うというケースぐらいで、一般的なコンテンツに対する課金は無理ではないか、というわけだ。
確かに現状を見ると、僕自身もその主張にうなずかざるをえない。
しかし「テレビCM崩壊 マス広告の終焉と動き始めたマーケティング2.0」(翔泳社
)のJoseph Jaffeさんは、「価値に見合うと感じれば、消費者はお金を払う」と主張する。「今日の広告クラッターを考えれば、今後、消費者は自分が見たいと思うチャンネルのみを選択し視聴料を払って見ることになるのは確実だ」「もちろん、オンラインの有料コンテンツでも、記事毎や一日パスなどを使うことで同じようなアプローチが考えられる」というのだ。
うーん、どうなんだろうか。
よく分からないので、この時点で結論を出さずに、もう少し様子見を続けるしかないかなあ。
ただコンテンツを有料にすれば、Web2.0時代の最大のマーケティング手法である「口コミ伝播」を利用できない。口コミが広がらなければ、いいコンテンツでも売れないという状況になる。
とはいうものの有料コンテンツでも口コミの力を借りることもできる。僕は梅田望夫さんのブックマークを愛読しているのだが、ウォールストリートジャーナルなどの有料記事などがリストアップされていると、読みたい気持ちを抑えるのが大変なときがある。購読手続きがめんどうだということもあり、今はなんとかスルーすることに成功しているのだが、R30さんや渡辺聡さんなんかもウォールストリートジャーナルの記事をブックマークしていて、しかも互いにそのことで議論でも始めようものなら、僕としても購読手続きを踏まずにいられなくなるだろうと思う。
つまり影響力のあるブロガーに対しては購読料を無料にすることで宣伝効果を狙うという手法も今後出てくるかもしれない。書籍は既にその手法を採用している。新刊書を有力ブロガーに献本する出版社が増えているようで、有力ブロガーの大橋大也さんは講演の中で「月に数十冊の献本を受けている」と語っていた。
今回も株式会社シーエーシーでブログ解析ツール「KIZASI」の開発にたずさわった稲垣陽一さんと瀬戸口光宏さんにお話をうかがった。今までは特定の層の人たちの考えや行動様式などをネット上でつかもうとすれば、同じような属性を持つ人たちが集まるコミュニティを形成するという手法が一般的だった。ところがKIZASIを使えば、コミュニティを形成しなくても特定の層のブロガーを抽出し、その中での話題を拾い上げることができるという。
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ページタイトル: feedpathのfeedリーダー、ブログエディター
URL: http://feedpath.jp/feedreader/
サムネイル画像:
コメント:
ブログのエントリーをさらに構造化するマイクロフォーマット。詳しくは平田さんがポッドキャストの中で説明してくれているので聞いてみてください。
feedpathのブログエディターを使えば、テンプレートを選択することでマイクロフォーマットを利用できる。feedpathのブログエディターのテンプレートには、「レビュー」と「告知/広告」などといったカテゴリーがあって、「レビュー」の中には「本」「音楽」「Webサイト」などがある。「告知/広告」の中には「セミナー/カンファレンス」「イベント」などというテンプレートがある。
ちなみにこのエントリーは「レビュー」の「Webサイト」テンプレートで書いている。1つ前の「テレビCM崩壊」のエントリーは「レビュー」「本」のテンプレートで書いた。
こうしたテンプレートを使用することにより、検索エンジンなどが認識しやすくなるという。しばらくしてから各種検索エンジンなどでどのように扱われているかみてみることにしよう。
評価:
評価者: 湯川鶴章
評価日付: 2006-07-25
本タイトル: テレビCM崩壊
コメント:
最近、広告業界のことが気になる。ここ何年かメディア業界の今後のことばかり考えてきたが、メディアの変化は広告を変え、広告の変化がさらにメディアを変える、と思うようになってきた。メディアの今後を占うためにも、広告業界の「今」を知っておくべきだと考えている。
最近翔泳社から発売された「テレビCM崩壊」を読み始めたが、米国の広告業界の「今」とこれからのあるべき姿がそこに描かれている。広告業界の人はもちろん、メディア企業の人間も読むべきだろう。
以前、某新聞社の電子メディアの責任者が「広告主はもっと勉強してほしい。もっともっと新しい広告手法を編み出して、ネットメディアの収益向上に努めてほしい」と嘆いているのを聞いたことがある。しかし新しい広告手法の開発を広告業界だけに任していていいのだろうか。米国のヤフーなどのネットメディアは、自ら新手法の開発に力を入れている。「テレビCM崩壊」の中でもダウジョーンズ系のネットメディアが開発した新しい広告手法の話が紹介されている。「ネットは儲からない」と嘆いているだけではだめなのだ。
このほかにも自分の中で漠然と考えていたことを明確な文章で断言していてくれたり、自分の中で答えが出なかった問いに対する解答を出してくれていたり、久しぶりに自分の情報ニーズにぴったりとマッチする本に出合えたという感じがする。
あまりにも学ぶところが多い本なので、この本の中で僕がおもしろいと思ったところに対する感想を、これから何回かに分けて書いていきたいと思う。
評価:
評価者: 湯川鶴章
評価日付: 2006-07-25
今回も株式会社シーエーシーでブログ解析ツール「KIZASI」の開発にたずさわった稲垣陽一さんと瀬戸口光宏さんにお話をうかがった。
ユーザーがタグづけすることで情報の整理が可能になるという「フォークソノミー」と呼ばれる手法が注目を集めているが、KIZASIを使えばブログの中の話題の言葉の周辺に存在する言葉を「タグ」として利用できる。自動化されたフォークソノミーのようなものといえる。
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今回も株式会社シーエーシーでブログ解析ツール「KIZASI」の開発にたずさわった稲垣陽一さんと瀬戸口光宏さんにお話をうかがった。
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