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コンピュータを使用して制御する工作機械「CNC(computerized numerical control)」が人気だ。3Dプリンターの普及やIoT、クラウドファンディングによる資金調達などさまざまな後押しがあるからだろう。小さいガジェットやアクセサリーからボート、小屋などまでCNCを利用してパーツを自作するユーザーが世界中で増加している。
レーザーカッターからドリルまでさまざまなCNCがあり、作業台のサイズが小さいものでは数万円から購入可能。大きく性能が高いものは何千万円もする。
今回、米オークランドで発表された「Maslow」は、2.4 x 1.2メートルという巨大な作業スペースを使用できるCNCで、価格はなんと500ドル(1ドル104円として52000円)だ。ソフトウェアもWindows、Mac OS X、Linuxに対応。およそ10日後に米クラウドファンディング「KickStarter」でプリセールスを開始するとのこと。写真は創業者のお二人。背面にある木製ボードが「Maslow」だ。
ツールはウェブブラウザから利用できるクラウドタイプ。SVGフォーマットの造形ファイルを取り込める。細かいセッティングを行える。
作成したデータはUSBケーブル経由で、写真中央の「Maslow」(オレンジ部分)に転送する。
「Maslow」の作業スピードは最大で、1分あたり48インチ(=121.92センチ)。2つのチェーンワイヤが伸縮することで移動する。
完成!かなり微細な表現も可能。
スペック
・作業スペースWork Space: 4′ X 8′ = 1フィート:30.48センチメートル = 1.2 m x 2.4 m
・エンコーダの分解性能(Encoder Resolution): 8148 steps/rev
・実際の正確さ(Real World Precision): +- 1/64th inch (.4 mm) or better
・最大スピード(Max feed rate): 48 インチ(2.54センチ x 48= 121.92センチ)/分
・AC Voltage: 110-250 volts
・DC Voltage: 12 volts
・接続: USB
・専用ソフトの対応OS: Mac, Windows, Linux
「Maslow」以外で必要なものがいくつか
「Maslow」の特徴は大きな作業スペース。開発者いわく「全部パッケージにしたら送料大変だから」と、以下の木材やレンガは自分で用意する必要がある。木材やレンガなどありきたりな資材なので問題ないだろう。
「Maslow」の駆動は細見のチェーンワイヤーが使用される。パネルの各エッジにこういった機構が据付けられる。
もう一つ必要なものは工作機械。いわゆるドリル型カッター。「え?」と思ったが、カッターはいろいろな種類があるし汎用になっている方がありがたい。以下は、「Maslow」チームおすすめの「Heavy Duty 2HP Router」。eBayで79ドルという出品を見たが、おそらく類似製品は50ドルー150ドルの範囲で購入できると思われる。
トータルすると500ドルでは収まらないが、作業サイズの大きさやチューニングのしやすさ(壊れにくさ&修理しやすさ)を考えると魅力的な製品といえるだろう。
【関連URL】
・Maslow
http://www.maslowcnc.com
米KickStarterには沢山のCNCが出品されているし、アメリカのガレージにCNCがおかれているのも時々見かけるほど。ブームといっていいだろう。ここまで大きなものを日本で利用できるか?と思う面もあるが、解体も楽そうなのでどうにかなるだろうか。DIYニーズにぴったりはまる気もするので、日本のホームセンターに設置されたら利用する人は相当いるのではないか? ログハウスや家具、ボートなどなどのこぎりが苦手な人でも綺麗にパーツ作りができるとなると創作意欲が沸きそうだ。