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世界120カ国で展開するイタリアのアパレル大手「ベネトン」。
ベネトンといえば衝撃的かつ斬新な広告表現の印象が強いブランドですが、2月4日、広告表現の一手段としてAR(Augmented Reality:拡張現実)機能付き広告を展開すると発表しました。
広告は、2月7日発売の「GLITTER3月号」(トランスメディア社)などに見開きで出稿されているようです。キャンペーンサイト(記事末尾にリンク)でもいくつかのPDFファイルがダウンロードできるようになっています。
上の写真がその広告の一例ですが、写真とARのマーカーが意味深にレイアウトされているのがいいですね。
ARといえば、セカイカメラなどのように、カメラを通じて、現実の映像に仮想的な情報を付与するタイプのものが多いですが、このキャンペーンも同等の手法です。ただ、作品を閲覧するのはiPhoneではなくて、ウェブカメラ(チャットなどで使用できるUSBカメラ)などが接続されているパソコンを使用します。
キャンペーンサイトをウェブブラウザで開くと、「カメラを接続してもいいか?」みたいなダイアログが表示されるのでそこで「許可」を選択するとAR閲覧モードになります。アプリ等のインストールは不要で、Windowsはもちろん、Mac OS Xでも閲覧可能です。
それで、じゃあ、どんな風に見えるのかというと、以下の写真を見てみてください。
何をしているかというと、広告のページをウェブカメラで撮影し、パソコンのディスプレイでモニターしている状態なんです。カメラはディスプレイ上部に設置されているので、鏡に写しているような感じですね。
注目して頂きたいのは、冒頭で紹介した広告のページのARマーカーの部分です。別の映像がはめ込まれていますね。自然な感じに。
是非、実際やってみて欲しいのですが、ディスプレイの中で起っている現象ではありますが、あたかも自分が握る広告の中でおこなわれているような非常に新鮮な印象です。「ARなんて何に使うの?」と疑心暗鬼になっている人も、こういった体験をするとイメージが変わるのではないでしょうか
「AR x 広告」
実は、まだまだ事例がありますので、TechWaveの中で積極的に取り上げていきたいと思います。
以下、ベネトンAR対応キャンペーン広告が掲載されている雑誌
GLITTER ( グリッター ) 2010年 03月号 [雑誌]
販売元:トランスメディア
発売日:2010-02-06
クチコミを見る
[公式 ベネトン「IT’S MY TIME」キャンペーンサイト]
http://casting.benetton.com/ar
(増田(maskin)真樹)
1990年より執筆およびネットメディアクリエイターとして活動を開始。
週刊アスキーを初め、日経BP、インプレス、毎日コミュニケーション、ソフトバンク、日経新聞など多数のIT関連雑誌で活躍。
独立系R&D企業のマーケティング部責任者の後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの立ち上げに参画。
ネットエイジでコンテンツディレクターとして複数のスタートアップに関与。ニフティやソニーなどブログ&SNS国内展開に広く関与。
現在、複数のメディア系ベンチャー企業にアドバイザー・開発ディレクターとして関与。大手携帯キャリア公式ニュースポータルサイト編集デスク。
書き手として、また実業家として長年IT業界に関わる希有な存在。詳しいプロフィールはこちら。