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株式会社三三の「Link Knowledge(リンクナレッジ)」について実際にお話を伺うまでは、「ああ、Webベースの名刺管理システムか」という印象だった。予習として「Link Knowledge」のWebサイトは一通り目を通していたのだが、思い込みというのは恐ろしいものだ。
「Link Knowledge」が扱っているデータは「名刺データ」ではなく、「名刺データ」そのものはもちろん、そこから辿れるありとあらゆる情報である。例えば、名刺に書かれた会社が出したプレスリリースや株価情報、その会社と自社の人の繋がり、昇進や異動といった情報を総合的に共有し、営業活動の効率化を促進することで、収益の最大化を実現するのが「Link Knowledge」である。
つまり、「Link Knowledge」にとって名刺は管理すべきデータではなく活用すべきデータ、ということになる。「Link Knowledge」には名刺管理機能もあるが、SFA(Sales Force Automation)やCRM(Customer Relationship Management)の側面もあるのだ。
数年前、筆者の周辺でも、社内にある名刺データの有効活用を狙ったプロジェクトが走っていたことがあったのだが、結果的には大きな効果が得られなかったようだ。その時に「Link Knowledge」があったら、と思わざるを得ない。
名刺管理であれ、SFAであれCRMであれ、マネージメント層から見た管理メリットばかりを狙い、現場のセールスレップに負担を強いるシステムでは、導入効果はなかなか期待出来ない。セールスレップの負担は最小限に抑え、彼等にとって有益な(=売上に直結する)情報が得られるシステムであってこそ、システム導入が成功する。
そういう観点では、「Link Knowledge」はよく考えられているシステムである。名刺データの入力はスキャナ経由でワンタッチ。そして、既存の名刺データとのマッチングや、関連データの収集により、様々な営業のネタが提供される。セールスレップからの評判が良いシステムではないかと思われる。
頂いた資料によると、「Link Knowledge」は2009年度にいくつかの賞を受賞していて、メディアに取り上げられた機会も多いようだが、筆者の印象としても、「Link Knowledge」それらの実績に相応しいサービスだと思う。
二年程前に「Link Knowledge」がリリースされた時点では、類似サービスは全くなかったとのことだが、その後、フォロワーも現れて来たようで、「Link Knowledge」としては、それらとの差別化を図るためにも、BI(Business Intelligence)的な機能の取り込みを計画しているとのことである。
最後に私事ながら、頂いた資料に記載された導入事例に知人の名前を発見し、「彼が導入しているのだから……」という印象を持ったこともつけ加えておきたい。
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