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米New York Timesは、AppleのタブレットパソコンiPadに対抗するためGoogleがタブレットパソコンを開発中であると報じた。
Googleがハードウェアメーカーに無償で配布するOS「Chorome OS」を搭載したタブレットパソコンのプロトタイプの写真(下の写真)をGoogleが公式ブログで公表したこともあるので、Googleの協力を得てどこかのメーカーがChorome OS搭載タブレットをいずれ発売する可能性があることは分かっていた。しかし今回のNY Timesの報道によると、どうやらGoogle自体がハードメーカーの協力を得てGoogleブランドでタブレットを発売する可能性があるようだ。
NY Timesによると、「コンピューターとしても機能する電子書籍リーダーを自ら開発することを検討している」という。GoogleのCEOのEric Schmidt氏がロサンゼルスのパーティーで友人に語ったとされるほか、このプロジェクトの関係筋は、書籍や雑誌の電子版を配信するため複数の出版社とGoogleが水面下で交渉していることを明らかにした、という。
タブレットパソコンはいわば、ノートパソコンのキーボード部分を取り外し、画面をタッチスクリーンに変えただけのデバイス。大事なのはハードウェア部分ではなく、その上で本や音楽、ビデオをどのように楽しめるようにするかというソフトウェアの部分。なので本や音楽、ビデオなどのコンテンツ提供者の協力を取りつけることがまずは最重要課題となる。OSだけ作ってあとはメーカーにおまかせ、とはいかないデバイスなのだ。タブレット型パソコンというより、タブレット型メディアと呼ぶべきデバイスなのだと思う。そこでGoogleが自らコンテンツを揃え、まずはGoogleという強力なブランドで開発する必要があると判断したのだろう。
ただタブレット向けにコンテンツを提供してもらうように出版社などを説得するのは、簡単な話ではない。電子書籍を販売すれば紙の書籍が売れなくなる上、電子書籍には価格低下の圧力がかかるので、出版社はなかなか積極的に取り組めない状況にある。Appleのスティーブ・ジョブズ氏でさえコンテンツ提供者の説得には苦戦しているようだ。なにごともまずは技術で解決しようという風土のあるGoogleが、古い業界を説得できるかどうか。気になるところだ。
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