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ビッグデータ高速分析テクノロジー「Google BigQuery」を国内で初めて導入し、大量のユーザー行動データを短時間で分析するサービス「SLASH-7」。その運営開発会社であるpLuckyは2013年5月30日、サイバーエージェント・ベンチャーズ(CAV)から5月20日付けで出資を受けたことを発表した。
ビッグデータ時代のデータドリブン経営が注目される中、実際は高度な分析システムを運営するのに十分なリソースを配分できてないのが現実。
そこで「SLASH-7」では、「Cohort分析」と呼ばれる施策効果の経過観察をより少ない負担で利用できるようにした。ボタン単位でのユーザー挙動を分析できるほか、既存の分析スキームと連携することも可能。
例えば「どの流入経路でユーザを獲得すると最も継続率が高くなるか?」「課金を目的として実施したキャンペーンに参加したユーザが実際に課金ユーザに転換しているか?」といった分析結果を、グラフィカルな管理画面で確認することができるようになる。
ビッグデータ分析は時間とコストの戦いでもある。
その点、 Google検索サービスの中核をなすビッグデータの高速分析テクノロジー「Google BigQuery」を導入することで、高速かつ低価格で結果を取得するを可能とした。
pLucky 代表取締役社長の林宜宏 氏は、Google BigQueryの導入の効果として「事例によっては海外の同種サービスの半額以下の価格を実現しています」と説明する。この導入について、米Google, Inc.から「Google Cloud Services Partner」の認定を受けるなど、期待度も高い。
現在、「SLASH-7」はクローズドβ版で、いくつかの企業とテストを進め、2013年秋に一般公開をする計画。
今回の出資は、CAVが2011年7月1日に設立したスタートアップベンチャーファンド「CA Startups Internet Fund 1号投資事業有限責任組合」からのもとなり、CAVは事業価値創出のみならず営業支援、海外展開などもサポートする考えだ。
AARRRR!モデルを踏襲
pLuckyは、経営観点などからビッグデータ分析等の知見を持つマルチタレントな創業メンバーで構成されている。
2012年末にはさらに「データドリブン経営の事業マネジメント手法としてシリコンバレーの「500startups」で提唱されているフレームワーク「AARRRR!モデル」にフォーカスすることで注目を集めていた。
「SLASH-7」にもAARRRR!の考え方を取り入れ、KPI設計や分析プロセスの設計などのコンサルティング事業を展開する予定。
AARRRR!モデルは、以下の5要素の頭文字から取った造語で、2008年頃から500 StartUpsのDave Macclure氏などが提唱を続けてきた。詳しくは以下、pLuckyが作成したスライドを参照して頂きたい。
Acquisition 獲得
Activation 定着
Retention 継続
Referral 紹介
Revenue 収益
【関連URL】
・SLASH-7 クローズドβサイト | 株式会社pLucky
http://slash-7.com/
これまでシリコンバレーで多数のプロジェクトに足を突っ込ませていただいた経験の中で、記憶にある20年ほど前からもAARRRR!モデルに類似する概念は自然と浸透していたように思う。トラフィックが少ない状態のサイトで「そこまでやるか?!」という意見も多々あるが、その時に、どんなに規模が小さかったとしても、小さな成長力の源泉にフォーカスすることが重要だというを学んだ。小さな成長は、積み重ねられ、かつ継続することで大きな力となる。当然といえば当然だ。
しかし、日本国内では、どんなに先端と呼ばれるスタートアップクラスタであっても、A/Bテストすら実施してないのがマジョリティ。リスクを取る以前に、成長のセオリーという概念する浸透していないことに、ちょっとした危機感を感じている。
だからこそ、ビッグデータによるユーザー行動分析が手頃なものになることは大きなトピックだと思う。
変化し続ける高エネルギー生命体。8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。道具としてのIT/ネットを追求し、日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなどほとんど全てのIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ブログCMSやSNSの啓蒙。ネットエイジ等のベンチャーや大企業内のスタートアップなど多数のプロジェクトに関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。活動タグは創出・スタートアップ・マーケティング・音楽・子ども・グローカル・共感 (現在、書籍「共感資本主義」「リーンスタートアップ」執筆中)。@宇都宮ー地方から全国、世界へを体現中。
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