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スマートフォンのアプリ上に別のアプリの広告を表示するクロスプロモーションって、アプリの宣伝手法としては有効なんだけど、複数の人気アプリを持っている大手アプリメーカーじゃないとなかなか効果がでない。でも専用SDK(ソフトウエア開発キット)を導入するだけで、簡単に他社アプリとの間でクロスプロモーションを始められる仕組み「AppliPromotion」をサイバーエージェントが開発した。
アプリの開発者は、SDKを使ってアプリ内の好きなところに、例えば「More Games」などというボタンを設置するだけ。ユーザーがそのボタンをタップすると、他のアプリの宣伝ページにジャンプする。自社のアプリのボタンを通じてユーザーが宣伝ページにアクセスした回数に応じて、他社のアプリ上で自社のアプリの宣伝を表示することができるのだという。
こうした相互掲載が条件ということもあり、この仕組みを利用するのは無料。宣伝費をかけられない小さなアプリメーカーでも他社のアプリ上に自分のアプリの宣伝を掲載できるというわけだ。
一方で広告のページに有料で広告を出稿することも可能。PCウェブのキーワード広告のような入札制なので、好きなときにタイムリーに出稿できるのだという。また入札額に応じて表示順位が変わる仕組みになっているようだ。
サイバーエージェントの百冨聡一郎氏によると、12月にクローズドβでサービスを開始した際に、この仕組みを導入した診断系のアプリがAppStoreの総合無料アプリジャンルで5日間に渡り首位を維持したことがあるという。「1位になると8万ダウンロードを記録すると言われていますから5日間で推計40万ダウンロードの効果があったんじゃないかと思います」と同氏は言う。アプリの集客方法として有効なのがAppStoreのランキングに入ることと言われている。なのでどのアプリメーカーもあの手この手でランク入りを目指すわけだが、ただ上位入りを果たしたアプリの多くは、すぐにランク外に落ちてしまう。そんな中、AppliPromotionを使ったクロスプロモーションを導入していると、集客方法をAppStoreだけに頼っているわけではないので、比較的長く上位をキープできる傾向にあると百冨氏は言う。