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開発者にとってソーシャルゲームの魅力は、SNSという人間関係の基盤を利用できるので、シンプルでおもしろいゲームであればあっという間に普及するということだ。巨額の投資が必要なこれまでのゲームとは異なり、アイデア次第でベンチャー企業でも一気に世界的な企業になることができる。世界各地のSNS上で同様のゲームを展開できるからだ。
ただ状況は国によって微妙に違う。そのわずかな違いを利用しての世界戦略が必要になる。それぞれの地域の特徴を詳しく見ていくことにしよう。まずは米国のSNSとソーシャルゲームベンチャーについて見てみよう。
米国のSNSといえば、なんといってもFacebookである。その規模、先進性では、ほかに類をみない。
ユーザー数は約4億人。もしFacebookが国家だったら、中国、インドに次ぐ3番目の規模になる。
Facebookは技術仕様を公開し、サードパーティがFacebook向けにアプリケーションを開発できる環境を整えているが、Facebook向けにアプリを開発している開発者は世界で約100万人いるという。国籍もさまざまで180カ国にも及ぶというから、世界中の開発者がFacebook向けにアプリを開発していることになる。
そうした開発者が開発したアプリの総数は50万タイトル。そのうちの250タイトル以上が月間100万人のアクティブユーザーを持っているのだという。巨大SNS上だからこそベンチャー開発のアプリでも短期間に達成できる驚愕のユーザー数である。
ゲーム開発ベンチャー
大手はZynga、Playfish、PlayDomなど。とにかくすごい話がいっぱいだ。
Zynga
2007年7月設立。FarmVillという農場系のゲームや、Mafia Wars、CafeWorldなどのゲームで有名。FarmVillってプレーしたことがないけど、Mixiのサンシャイン牧場のようなものだろうと思う。
2009年11月には月間ユーザーが1億人に到達。1億人ってすごい数字だ。これだけ多いと、どんなことをしてもすごいことになる。2010年1月にハイチ募金を呼びかけたところ、5日間で150万ドルが集まったという。1億円以上が5日で集まるんだから、これもすごい。
昨年の売上高は1億ドルとみられている。
Playfishは2007年に設立。創業わずか1年半でゲームのインストール数が1億件を超えたというからすごい。2009年11月にElectronic Artsが2億7500万ドルで買収している。
PlayDom
Myspace上で最も人気のあるゲームMobstersを運営している。月間アクティブユーザーは2000万人以上。
アルゼンチンのゲーム会社Three Melonsを買収。買収額は不明。
2009年のデジタルコンテンツ市場は10億ドルに達したという。
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