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風船を用いて各種観測が行われているのはご存知の通り。その風船を大量に用意してインターネット接続網を構築するとなるとどうだろうか?
米Googleは2013年6月14日、本当に風船インターネット網「Project Loon」を発表。ニュージーランドで風船30機を使用した実験をおこなった。写真は打ち上げられたばかりの風船。
最終的に完全に膨らんだ状態で15×12メートルという大きさになるとのことだが、自走制御ができない風船に何ができるというのだろう? 実際、プロジェクトのタイトルも「Loon(おばか)」となっている。
実は、 以前から似た発想や技術を持つ企業は存在しており、Googleが2008年、「Space Data社」を買収するという報道も流れたほど。
「Project Loon」には、風船に太陽光発電の仕組みと電池、制御ボードとアンテナ(ISM – Industry Science Medial)が搭載されている。1機あたりで約40Kmの範囲で通信が可能となっており、風船同士が相互に情報を交換しインターネット網を構築するという発想だ。
風船は、飛行機などが飛行する地上10Kmよりも高い18~27Kmの成層圏を飛行することで安全に飛行を続けられるようにするという。また、成層圏には安定して流れる気流があり、複数の気球を適切に配置することで地球規模の風船インターネット網が構築できるという目論見だ。
地上では、専用の受信アンテナを使用する形となっており、通信速度は3Gかそれ以上になる見込み。
ニュージーランドのCanterbury地区での実験には50人が参加し、通信の安定性などを検証したという。
GoogleのEric Shmidt会長はかねてよりインターネット人口の拡大を提唱しており、人類の約3分の2が高速で快適なインターネット接続環境に恵まれていないことに対し、解決方法を模索していた。
【関連URL】
・Official Blog: Introducing Project Loon: Balloon-powered Internet access
http://googleblog.blogspot.jp/2013/06/introducing-project-loon.html
・Loon for All – Project Loon – Google
http://www.google.com/loon/
敬意をもって「おばか」といいたい。風船にiPhoneを取り付けて成層圏の撮影に成功した小学生がいたが、こういうチャレンジは日常的に夢想するべきだと思う。世界にイノベーションをもたらすのは、ごく一部のクレージーでオバカな人達しかいないというのは歴史が証明していると思う。
変化し続ける高エネルギー生命体。8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。道具としてのIT/ネットを追求し、日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなどほとんど全てのIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ブログCMSやSNSの啓蒙。ネットエイジ等のベンチャーや大企業内のスタートアップなど多数のプロジェクトに関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。活動タグは創出・スタートアップ・マーケティング・音楽・子ども・グローカル・共感 (現在、書籍「共感資本主義」「リーンスタートアップ」執筆中)。@宇都宮ー地方から全国、世界へを体現中。
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