私事になるが、この数年、一人で働くことの痛みを最近とても強く感じて過ごしてきた。
一人でできることには限界があると人は言うが、いざやってみると思ったよりもそのキャパシティが大きいことがわかってくる。しかしながら個に依存する活動は、様々な要因で激しい浮き沈みに襲われるというのが現実だ。成し遂げようとするプロジェクトが大きくなればなるほど逆に「自分でできる」という思い込みが過信へと変容する。一人称の視点で巨大化した構造体が瓦解するのにはそう多くの理由は必要ない。
事物を進める上で「大切なのは人」というが、個の経験や資質だけを評価しても同じような問題に直面する。その個をスポイルするような環境に置かれれば、どんな価値だって負の方向に暴走し初めてしまうものだ。逆に、「個」と「個」が補間しあい、その力を多方面に何倍にもできる関係があれば、もしかするとどのような環境に置かれても力を発揮するかもしれないし、そのポテンシャルを伝搬する機会を得る可能性もある。
特に数名で構成される優れたチームには、努力だけでは成し得ない力を秘めていると思う。2-5名くらいの人数で多様な資質をもった「個」が有機的に集った時の勢いは、極めて優秀な大多数よりも強いと感じる。おそらくこのような話は優秀な投資家には「わかりきった話」ととらえられるのだろう。それはまさにスタートアップブームにおける典型的なチーム編成であり、突出した価値創造の王道パターンに見えてくる。
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