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アフィリエイトサービス「a8.net」を展開するファンコミュニケーションズの100%子会社「エイトクロップス」は2012年10月12日、アプリ広告に関する特許を取得した。
対象となるのは、アプリの広告を出したい側と、アプリに広告を掲載して収益を得たい側をつなぐ「CPI (cost per install)」型の広告のビジネスモデル特許で、導入の際必須となるSDK(開発キット)のアプリへの組み込みを不要にする部分を包括した強力な効力を持つものと注目されている。
即日広告出稿でアクティブユーザー取得開始
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CPI広告は、広告経由でアプリがインストールされた際に費用が発生するものでトラッキングが重要となる。掲示先となるアプリ上に広告を表示する仕組みを組み込むために、CPI広告ネットワーク側が提供するSDKを使ってアプリを再作成する必要があった。
本特許では、このSDK無しでCPI広告に出稿、成果を確認できる仕組みが包括されている。すでにエイトクロップスが運営するアプリ向けCPI広告ネットワーク「adcrops(アドクロップス)」に実装されているもので、アプリ開発者は即日広告を配信することが可能となっている。
エイトクロップス 代表取締役社長 佐久間 諒氏は、このモデルの優位性をこのように説明する。
「2010年から2011年にかけて同様のモデルの技術を調査したところ、全てでUDIDやウェブブラウザのcookieを利用してトラッキングを行っていました。
この方法では、広告主となるアプリにSDKを都度導入する手間がある上、その度にマーケットへの登録申請をする必要があり、それが広告出稿拡大の障壁となっていました。
また、私達のような後発サービスにとって、すでに導入しているSDKをリプレースしてもらうことは困難となるという一面もあり、今回の特許に繋がる仕組みを開発し、競争力の源泉にするに至りました」。
iOSアプリをCPI広告に出稿する場合、一般的にはこのような流れになる。
1. 広告主申し込み
2. トラッキングSDK導入(要開発~テスト)
3. Apple社にアップデート申請(審査)
4. メディアとなるアプリに広告配信開始
しかし、エイトクロップスの仕組みを使うと、以下のようなシンプルな手順となる。なお、申し込みから、広告配信開始までは即日完了するという。
1. 広告主申し込み
2. メディアとなるアプリに広告配信開始
SDK不要となる仕組み
このような出稿プロセスが実現する仕組みはどうか?
実は、一般的なものと同様、広告掲載側のアプリには「adcrop SDK」を導入する必要がある。このSDKで、インストールが有無かを確認し記録する仕組みになっているのだ。
プラットフォームとしてはAndroidにも対応するが、現状はiOSが中心。
「配信先(パブリッシャー)としては、国内のアプリレビューアプリ(appbank,meeti他)ニュースアプリは、ほぼSDK導入が完了しており、カジュアルゲーム等に対しての配信も増えている状況です。
今後の目標としては、配信先拡大のため海外の接続先(アプリもしくはネットワーク)を増やすこと、アフィリエイトネットワーク、CPCアドネットワーク等との連携をしていく予定です。海外特許については特許協力条約(PCT : Patent Cooperation Treaty)に基づく国際出願を進めています」(佐久間氏)。
【関連URL】
・スマホアプリ向けCPI型の広告ネットワーク アドクロップス
http://adcrops.net/ad/
・エイトクロップスがCPI広告に関連するビジネスモデル特許を取得、広告主側SDK不要の仕組みが特許に
http://www.8crops.com/news/author/admin/
佐久間社長は、ファンコミュニケーションズでアフィリエイトサービスの技術側のマネジメントをしていた人物で、非常に緻密にサービスを設計している印象。今回の特許の効力は、広告界に限定されるものの広範と考えられ、すでに「弊社がリリースした後に、同様の仕組みでのトラッキングを開始してることを確認しており、それらのサービスとは現在連絡を取っており連携して頂く方向で進めています」とのことだ。
夢を叶える技術者。8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。道具としてのIT/ネットを追求し、日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ネットエイジ等で複数のスタートアップに関与。関心空間、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。活動タグは創出・スタートアップ・マーケティング・音楽・子ども・グローカル・共感 (現在、書籍「共感資本主義」執筆中)。地方から全国、世界へを体現中。
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