Twitterマーケティング【まとめ記事】

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 Twitterを使ったマーケティング施策に注目が集まっている。このTwitterという急成長を続けるソーシャルメディアを使って、どのようなことができるのだろうか。

 まずTwitterを始めとするソーシャルメディアマーケティングに関し、誤解されている点があるとアジャイル・メディア・ネットワークの徳力基彦氏は指摘する。徳力氏は特に多い4つの誤解をリストアップしている。(関連記事:Tech Wave : 日経ビジネスセミナー「ツイッター実践キャンプ」 東急ハンズ・カトキチに学ぶツイッター実践術 【三橋ゆか里】


1 「4マスにインターネットが加わった」という誤解
 実際にはマスメディアが大量の読者に届ける手段であるのに対し、ソーシャルメディアはもっと会話に近い。メディアというよりも、コミュニケーションである。

2 「ソーシャルメディアなら短期間で認知度があがる」という誤解
 実際には、時間をかけることで徐々にファンを獲得していくもの。

3 「お金を積めば口コミを増やせる」という誤解
 実際には、ブロガーにお金を払って自社製品やサービスについて記事にしてもらうのは、口コミではなく記事広告。効果はなくもないが、本当の口コミではない

4 「ソーシャルメディアは炎上する」という誤解
 やらせ的なことは炎上するが、実際にはソーシャルメディアだから炎上するのではなく、炎上がだれの目にも分かりやすくなっただけ。

【事例】
東急ハンズ
 現場で生の声でツイート。「舞台裏」を見せる。ライブ感を出す。共有することでファンを増やす。社内の理解を得て協力してもらう。

テーブルマーク(カトキチ)
 直接売り上げにつながらないが、消費者とのコミュニケーション手段ができる価値は大きい。「うどん」で検索し、フォローし、会話。普段からコミュニケーションしているとリスクが下がる。宣伝には宣伝と書く。「なるほど」「メモ」などと柔らかいニュアンスでリプライ。女性の場合、下の名前で呼ぶ。

デジタルガレージ
 日本のユーザー数500万人以上。女性利用者増加中。ツイートに記載されたURLの8割がクリックされている。

そのほかのアドバイス

 ガイドラインに柔軟性を持たせる。会社の上層部を巻き込むことが不可欠。会社の上層部には、「成長する、コミュニケーションをとる、早期に課題を発見する」というメリットと、「無視する」デメリットをアピール。

 この記事を書いた三橋ゆか里さんは「聞く姿勢」が大事という結論で結んでいる。

 「マーケティングというと、どうも声を大声にして自分たちの伝えたい情報を大声で叫んでしまいがちですが、ソーシャルメディアではまず耳を傾けることが大事」。

 以上が、三橋ゆか里さんの記事Tech Wave : 日経ビジネスセミナー「ツイッター実践キャンプ」 東急ハンズ・カトキチに学ぶツイッター実践術 【三橋ゆか里】からの抜粋。

 このほかにも事例は幾つかある。

 無印良品がTwitter上でタイムセールを行って、タイムセールのページのクリック数が6000回に達した。Tech Wave : 「タイムセールなう」=無印良品がTwitterで大成功という記事の中で、そのときのツイートを再現している。。

 またUCCはボット(自動応答ツール)を使って「コーヒー」などとツイートした人に対して、キャンペーンメッセージを一方的に送りつけて批判を集めたものの、その対応が速かったことでかえって評価を高めた。この事例を見ても、情報を広めるという従来型のマーケティングの考え方ではなく、対話し聞くことを重視することが大事なことが分かると思う。(関連記事:UCCのTwitter騒動に思うマーケティングの本質的変化

 TwitterクライアントのSeesmicの創業者Loic Le Meur氏が書いた企業向けソーシャルメディア・マニフェストも非常に参考になる。

1)聞く
2)答える
3)苦情に集中し、感謝すること
4)24時間対応
5)できる限りの透明性を
6)フィードバックをグループ分けする
7)迅速に動く
8)ユーザーの要望でロードマップを変える
9)イノベーションを忘れるな
10)ソーシャルメディアにプレゼンスを持つ
11)同じコンテンツをすべてのソーシャルメディアに
12)一番のファンがだれであるかを認識する
13)熱心なファンのためのコミュニティを作る
14)汝のユーザーを愛せ
15)共有を簡単にする
16)すべてのプラットフォームに
17)まず自分たちでソーシャルメディアを使用する
18)ネット大好き人間の集まるところに顔を出す
19)顔の見える企業に
20)ビデオを使う
21)積極的に情報を共有すること。価値を付加した上で。宣伝文句はもううんざり
22)辛抱強く

 この中で「顔の見える企業に」というのが特におもしろかった。日本でも企業アカウントが増えてきているが、担当しているのがだれなのかは分からないケースがほとんど。Le Meur氏によると、米国では担当者の名前が分かるケースが増えてきているという。例えばDellの場合、@DellAndersonといった具合に会社名と個人名を1つにしたアカウント名を使っている。こうした個人を特定できるほうが、うまくいっているというわけだ。

 日本企業は個人名を出すことを認めないところが多いのではないだろうか。日本企業も変わっていくのだろうか、それともLe Meur氏お勧めのこの方法は日本には当てはまらないのだろうか。

 Twitterを使ったマーケティングでは「ツイッターノミクス」という本が人気だが、三橋ゆか里さんが「ツイッターノミクス」の著者のタラ・ハントさんにインタビューしている。(前半後半

 その中から気になったハントさんの言葉を幾つかピックアップしてみよう。

ソーシャルネットワークに参加するということは、個人の損得の話ではなくて、コミュニティの話だということ。コミュニティにいかに貢献し、それが結果として自分に返ってくるかという話であること

 Twitterを使ったマーケティングで効果測定の指標を求める声は日本でも多いが、米国でも同じ状況のようだ。ただハンドさんは、ソーシャルメディアマーケティングの効果を数字で現しようがないと考えている。

大企業を含むクライアントが定量的な指標からソーシャルネットワークについて話すとき、彼らはソーシャルネットワークの本質を読み違えてる。

そういう時は一歩下がって、そもそも測ろうとする前に、ソーシャルネットワークにまつわる物語やいろいろな事例を紹介するの。それぞれの事例にどんなメリットがあったのか、顧客とどんな関係が形成されたのか、長期的な成長について話をするの。それを伝えたうえで、どう効果測定できるかを話す。必ず、定量的な指標とストーリーなどを含む「質」の組み合わせで考えなきゃ。

 とはいうものの、どうしても指標も求めたがる会社の上層部や、広告主に対しては以下のような指標を示すことがよさそうだ。

「ツイッターノミクス」の中にあげられている、コミュニティの達成度を測る指標の例。
・新規会員の増加率と脱会率。
・新米ユーザーが活発に参加するまでに要する平均時間。
・外部で話題になった回数。
・メンバーがやりとりするメッセージの平均件数、最高件数、最低件数、ほか。

 効果のあるソーシャルメディアマーケティングを実施するには、次の5つの原則があるという。

1.大声でわめくのはやめ、まずは聞くことから始める。
2.コミュニティの一員になり、顧客と信頼関係を築く。
3.わくわくするような体験を創造し、注目を集める。
4.無秩序もよしとし、計画や管理にこだわらない。
5.高い目標を見つける。

 マーケティングの世界ではこれまで戦争に関する用語が使われてきた。「キャンペーン」という言葉自体、もともとは「戦い」という意味だ。「ボルネオの戦い」は「Borneo campaign」だ。戦略、戦術もそうだし、ビジネスの用語のありとあらゆるところに戦争の用語が使われている。

 しかしソーシャルメディアの時代になると、協調性のような人間の美徳を重視する企業のほうが成功するのではないか、とハントさんは言う。

ビジネスでは競合優位性やROIが重要視されるけど、人間にとって価値のあるものは愛とか美しさとか真実とか協調性っていう素晴らしいものだったりするでしょ。

ソーシャルウェブでは、愛や真実っていう人間の価値観に近いところを重視しているビジネスがうまくいく傾向があると思ってる。

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